大阪場所ピンチ

 府立体育会館は11年度中の廃止が示された。ナンバの繁華街近くの好立地。06年度は約4100万円の黒字だったが、「機能はなみはやドームに集約できる」とされ、跡地売却の方向性まで出た。(中略)
 大相撲について、日本相撲協会は「正式に聞いておらずコメントできない」。体育会館は87年の建て替え時に、つり屋根や支度部屋といった独特の機能や重い土俵に耐えられるように設計している。

大阪府の改革プロジェクトチーム案に府立体育館の廃止が盛り込まれたそうです。確かに立地も繁華街のど真ん中ですから売却したら借金の補填に有利でしょう。しかし大阪場所は何処で開催することにするんだ?! 大阪の人は本場所を迎える栄誉を手放すつもりがあるとは思えないんだが・・・

2回目のチョンボは大きいぞ

 神戸大大学院医学研究科(神戸市)の久野高義教授の研究室(分子薬理・薬理ゲノム学)が、遺伝子組み換え実験に使った大腸菌を殺菌せずに、実験室内の流しに捨てるなどの、ずさんな処理をしていたことが11日、分かった。遺伝子組み換え生物等規制法に違反している疑いもあり、文部科学省では「事実が確認でき次第、厳重に対応する」としている。(中略)
 同研究室では、遺伝子組み換え大腸菌の培養器を研究室の廊下に置いていた違法行為が発覚し、同大が今月4日に公表。このときは久野教授は同大の聴取に対して「部屋が狭く、外に出した」などと話していたといい、同大も処理については「適正と確認した」と説明していた。

タイトルを見た瞬間に嘆息とヲイヲイしか出てこなかった。どうしてオートクレーブにかける手間すら省くんだ?! 蓋開けて、シャーレか何かを入れて、蓋を閉めてスイッチ押すだけだろうが。まさか研究室が狭すぎてオートクレーブがないなんて言い出さないだろうなぁ、分子・ゲノム研究してるところなら絶対にあるものだぞ。
このブログでは特定個人への批判・攻撃はしないようにしてるんだが、今回のこれは見過ごせない。久野高義教授はReaD の詳細情報によると神戸大で医学博士を取得としかわからんが、どこのラボでこんな杜撰な実験管理を習ったのか明らかにしてほしい。
【追記】
yomiuriオンラインによるとオートクレーブは実験室に3台あるが、ほとんど使われていなかったらしい。じゃあ久野研究室の実験器具は滅菌されてなかったってことだから今までの実験結果は全部信用ならんな。認識が甘いどころか実験のイロハすら判ってねーじゃねーか。どうやったらこの人がウェットラボ付の研究室の教授になれたんだか・・・しっかりしてくださいよ>神戸大

遺伝子組み換え生物使用規制法に違反する疑いがあるとみて大学側が調べている。久野教授は「病原性のある大腸菌を使っていないので安全面に問題ないと思い、きちんと指導しなかった。認識が甘くすべてわたしの責任」と陳謝している。

ヒトiPS細胞研究に陰り

 バイエル薬品大阪市)神戸リサーチセンター(昨年12月に閉鎖)の研究チームが昨年春、京都大の山中伸弥教授らのチームより早く、ヒトの「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を作成していたことが分かった。すでに特許出願も完了しているとみられる。バイエル薬品が特許を取得した場合、iPS細胞の医療への応用など実用化に大きな影響が出る可能性がある。 

山中教授らが2006年8月に発表したマウスiPS細胞の論文を元に、バイエル薬品がヒトiPS細胞を先に作成していたらしいです。論文の掲載時こそ山中チームが早いものの特許を押さえられてるとすると「オールジャパンiPS研究」を進めるのに少々やっかいな事になるかもしれません。何せ特許を押さえたところが勝利者ですから。
バイエルで研究していた桜田氏は「山中教授のマウスiPS細胞という独創的な成果が最初にあった。実用化には、高い技術を持つ日米の協調が不可欠で、良好な関係を築くために私も精いっぱい努力したい」と話しているそうですが、昨年末でバイエルを退職し現在は別所属なのですから、このコメントに法的な効力はないでしょう。さて、文部科学省厚生労働省のお手並み拝見といきましょう。

小さいけれど一歩前進

入院したまま居座り続ける男性患者に退去命令
心筋梗塞で入院した際の治療が気に入らず、病室に私物を持ち込んで5年以上も占拠していた男に、岐阜地裁は病室からの退去と入院費約175万円の支払いを命じたそうです。これは明るい兆しです。
大阪・堺の全盲患者置き去り事件は、治療の必要がないのに入院を続け、入院費など185万円を滞納していた男の対応に困った病院職員が起こした事件でした。この岐阜のケースのように明確な悪意がないだけに法的な対処は難しいかもしれませんが、「患者は神様」的な風潮を変える小さな一歩だと思います。貴重な医療リソースを食い潰す医療妨害行為を取り締まれる法律が早くできないかな。