誰かやってみてくれ
オサムさんは定規を取り出し、編集者が持っていたノートの横幅を計り始める。
「端から端までが今、約14センチありますな。細かい数字まではよく見えないし、知ってる必要もない。さあ、何等分したい? 半端な数で言ってみなよ」
「9」
「よし、そんな変な分け方をしてみましょう」
ノートの端の任意の点に定規のゼロの点を合わせ、そこだけを動かさずに定規を斜めにしていく。
「9の倍数で適当なのは18だな」
ノートの一方の端までが18センチになるように定規をずらすと、オサムさんは2センチずつ点を振った。そして、再び任意の点に定規を置いて、そこから同じ作業をする。「こうして付けた上下の点をつなぎゃいいの」
見事にノートは9等分されていた。
「昔の職人なんていうのは、計算も出来なきゃ字も書けないってのがいっぱいいたわけじゃないの。そういう人たちは、こんな形で幾つ割りなんていうのをやってたわけですよ」
すまん、俺の頭が悪いのか、いくら想像しても全然わからん。ノートと定規を持ち出しても真似すらできんかった・・・この文章の「端」が上辺なのか角なのか曖昧すぎて、考えるほど混乱が深まっていく。すごそうな技なのに理解できないのが悔しい。誰か目の前でやってみてくれ。
【追記】
アホな俺にも分かりやすく図解してくださったid:anhedoniaに感謝。2点は1直線を決する、か。
http://d.hatena.ne.jp/anhedonia/20080810/p4