感覚のズレって恐ろしい

ボーナスを支給される幹部は400人。「クレジット・デフォルト・スワップCDS)」と呼ばれ、今回の危機の引き金となった複雑な金融商品を扱っている部門に所属する社員だという。ボーナスは2008年分で、最高額は650万ドル(6億3700万円)になる。支給は15日中の見込み。

税金を投入して救済されたAIGが、破綻の引き金になった商品を扱う部署の社員にボーナスを支払ったそうです。その額、最高額は650万ドル(6億3700万円)。平均しても1人あたり $165,00,000÷400人=$41,250。現時点での為替レートで $41,250×98.25円/$=4,052,812.5円。400万円ですよ?! 破綻して公的資金を投入された会社の社員が受け取る額じゃない・・・希望最低年収1200万円を思い出しちゃいました。
ってか、そもそもボーナスを支給すること自体が信じられない。それはアメリカ国民が一番強く感じてることで、大統領も大層ご立腹です。まさか血税から捻出した1,800億ドルの救済金の約1% 0.1%が、半年後に社員のボーナスに消えるとは想像だにしなかったろうなぁ。

AIGは15日に社員にボーナスを支払った。また同社は同日、受け取った公的資金を使って米欧の大手金融機関を中心とする取引先に総額約900億ドルを支払ったと発表、これら金融機関のリストを公開した。

 大統領はホワイトハウスで、幹部へのボーナスに「強い憤りを感じる」と述べた上で、「現在の状況下で、AIGデリバティブ金融派生商品)のトレーダーが1億6500万ドルものボーナスを受け取ることは理解し難い」と述べ、「納税者に対してこの暴挙をどう正当化するのか」と非難した。

【追記】
えええええ〜支払い済みのボーナスは差し止めも回収もできないのか。じゃあボーナスを支給したもん勝ちじゃん。これから支払う公的資金から今回のボーナス支給額を差っ引くとしても意味は小さいだろうし・・・あぁ他国のことながら腹立たしい。

オバマ米大統領は前日、ボーナス支給を阻止するため、あらゆる法的手段を検討するようガイトナー財務長官に指示したが、同社従業員にボーナス返還を強制した場合、政府は訴訟に巻き込まれる恐れがあり、実現は困難な情勢だ。