六本木ヒルズ自動回転ドア事故

毎日新聞回転ドア事故:利便さの裏側に、弱者への危険という記事があったのですが。

回転ドアの事故は、東京都港区の「六本木ヒルズ森タワー」のほかに全国で少なくとも3件の骨折事故が起きていたことが毎日新聞の全国調査で分かった。巻き込まれたのは、回転のスピードについていけないお年寄りや障害者、子どもたちだった。外気や風の影響を受けにくい便利さの裏側に危険が潜んでいたが、メーカーや管理者の対応も後手に回っていた。  昨年3月25日夕、横浜市西区ランドマークタワー回転ドアに、雨を避けるため7歳の男児が飛び込んだ。ドアに入った途端、雨でぬれた床で転び、進んでくるドアと床のすき間に右足がはさまった。太もも骨折の大けがだった。...中略...
この事故を受けて、メーカーは回転速度を遅くし、ドアと体が接触しそうになった場合にセンサーで回転を止めるようにした。だが、今度は止まった拍子に前のドアにぶつかるケースが起きているという。このメーカーの営業担当者は「どう対応しても問題が起きてしまう。どうすればいいのか。難しい商品かと言われれば、その通りとしか言いようがない」と頭を抱える。

これってビルの管理側の「利便性」であって、実際に回転ドアを利用する通行者にとっての利便性じゃないですよね。実際のところ私だって自動回転ドアがあると内心身構えるし、通るときは緊張します。
NYに4年住んだことがあるのですが、かの地の(手動)回転ドアの多さはかなりのものでした。それでも自然に通れるようになるには1年以上かかったかな? 自分で速度を調節できる手動回転ドアですらそれほど難易度の高いものなのに、文化的に馴染みのない日本で自動回転ドアばかり設置する経緯はどういったものなのでしょうか。やはり「新しいビルには新しい仕組みを」という一種の「ミエ」があったのは否めないと思います。「どう対応しても問題が起きてしまう」のがわかってるなら、そんな欠陥システムは設置しなければいいじゃないですか。
日本社会は健康な成人男性向けに設計されてるって話に、新たなケーススタディが加わったことは間違さそうです。