苦労を語って内定ゲットしよう

六本木ヒルズの高層オフィスの一室。新卒採用の学生の面接で、ソフトウエア会社「ソースネクスト」の専務、松田里美さんは、必ず聞くようにしている。 「苦労の内容は世代によって違いますから、食べ物にも困るような苦労を、今の若者に求めてはいません。でも、話を聞いて、その程度の苦労しかしてないのかな、と思うと心配になることはありますね」(松田さん) ソースネクストに限らない。企業が新卒学生の採用で、「苦労体験」を聞くようになったのはいつごろからだろうか。たとえば、エントリーシートにも質問が並ぶ。

新入社員を選別する際に少しでも気概のある学生を採ろう、という人事の意図は判ります。しかし苦労話をしろって言われてもなぁ…二の句も告げようのない救いようのない苦労話をされたら採用担当者は「適切な話題を選べない」としてNGをつけるのが目に見えている以上、採用面接で初対面の人に話せる苦労話なんて高が知れてると思います。本当に苦労してその苦労が身についた人物は、その苦労話を軽々しく言ったりしないんじゃない?