サンデースポーツ

22:30からのNHKサンデースポーツを数分遅れでつけたら袴姿の力士が2人座ってて驚きました(通常は優勝力士だけ)。5時間前は白熱の優勝決定戦を渡り合った2人なのにスタジオでは和気藹々・・・いいねぇ。モンゴル勢の活躍が目立った今場所だけれど、ひょっとしたらその理由の一端は朝青龍に忌憚なく稽古をつけてもらったからじゃ?
横綱はすぐにいなくなったけれど、新大関確定の白鵬はスタジオに残ってインタビューを受けてました。来日当初に籍を置いた大阪の会社の人の談話が興味深かったです。白鵬はそこで下のような「数時間で人生が変わる」経験をしています。

モンゴル帝国出現から800年の今年に合わせるかのように、台頭してきたのが白鵬(21)だ。理想の相撲は、「千代の富士のスピードと貴乃花の落ち着き、朝青龍の気合」という。すでに大関当確の大器は惜しくも決定戦で初優勝を逃した。

▼6年前、大相撲を志願し、モンゴルのパイオニア旭鷲山の世話で7人が来日した。親方衆のお眼鏡にかなわず3人は帰国。62キロと細く目立たない白鵬には、だれも声をかけなかったが、最後に旭鷲山の「細くても背がスラッとして若い子がいい」というアドバイスで熊ケ谷親方(元幕内竹葉山)が引き取った。

▼入門時、70キロを割る色白の大横綱大鵬と強くなる過程が似ている。伸び盛りは一晩寝て、朝起きるとまた強くなっている。基本を忠実に繰り返し、激しいぶつかり稽古(げいこ)にも音を上げない。あっという間に192センチの長身にほれぼれする柔らかい筋肉をまとい、見損じた親方衆は歯ぎしりするばかりだ。

白鵬の父ムンフバトさん(64)は2500年の歴史を持つモンゴル相撲の大横綱だ。勝っておごらぬ謙虚さと礼儀正しさはこの父譲り。伸びしろは大きい。エンフボルド首相もモンゴル場所のような千秋楽を楽しんだ。日本の土俵で活躍するチンギス・ハンの末裔(まつえい)は34人。直行便で4時間半とモンゴルは近い。

熊ケ谷親方はTVで「オレを拾ってくれという目をしていた」と話していました。そりゃ他の親方衆は歯ぎしりどころじゃすまないと思いますよ。