遺伝子組み換え蚊

論文発表を行ったのは米ジョンホプキンス大学のジェイソン・ラスゴン博士を中心とす る研究グループ。ラスゴン博士はマラリア蚊に遺伝子操作を加えることによってマラリ ア原虫に対する抗体遺伝子を持つ蚊を生み出し。この蚊をマラリアが流行している地域 に放出し、遺伝子操作を行ったマラリアを移さない蚊と自然のマラリアを移す蚊が交配 を行い、マラリアに抗体遺伝子を自然界に広げることによってマラリアを駆逐しようと 考えている。

マジかよ?! 遺伝子組み換え大豆だけでもギャアギャアと騒ぐ日本人が、この計画を知ったらどんな反応をするか・・・「遺伝子組み換え形質を受け継いだ蚊は目が緑の蛍光物質で光るようにし、区別できるようにする」ってのも拒否反応を引き起こすだけな悪寒。
オリジナル論文は↓こちら。PNASは購読権がないのでPubMedアブストを読んだだけだけれど、マラリア耐性を持った遺伝子組み換え蚊は、そうじゃない蚊に比べ、マラリアに感染したマウスの血で培養すると生き残り競争に勝つ傾向が見られたそうだ。つまり、将来の計画で自然界に遺伝子組み換え蚊を放出すると、マラリア流行地域では「緑に目が光る蚊」が自然界の蚊を徐々に凌駕していき・・・ガクガクブルブル
"Transgenic malaria-resistant mosquitoes have a fitness advantage when feeding on Plasmodium-infected blood." Marrelli MT, Li C, Rasgon JL, Jacobs-Lorena M. Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 Mar 19