ワトソン博士のゲノムが公開へ

 28日発売の米誌ニューズウィーク最新号は、英国生まれの故フランシス・クリック博士とDNAの二重らせん構造を発見し、1962年のノーベル医学生理学賞をともに受賞した米国人ジェームズ・ワトソン博士(79)の全遺伝情報(ゲノム)が今月末に公開されると報じた。
 同誌によると、人間の生命の設計図といえるゲノム解読と公開に応じる個人はワトソン博士が初めて。専門家にとって博士の知性や性格、信仰などと関連のある遺伝子情報を推定する機会が訪れるという。

こんな計画があるなんて全然知りませんでした。タイピング担当は米コネティカット州のバイオ企業「454ライフサイエンシズ」、30日にワトソン博士本人に開示され、翌日に公開されます。これを使って色んな解析をする研究者が5万と出るんだろうな。
個人情報の保護、といっても当人が開示に同意しており問題なしに見えるかもしれません。しかしワトソン博士の血縁者は了解してるんでしょうか。こう書いては失礼かもしれませんが、ご本人は80歳近いですから、自分のゲノムを人類に寄付してくださったとしても、そこから読み解かれる遺伝情報は近親者も共有してるのであり、万が一にも致命的な疾患関連変異が見つかったら彼/彼女らに不利益を被る可能性があります。その辺はどうやってクリアしてるのかが気になる。