根拠のないイジメにならないよう
以前から帰国に反対していた北の湖理事長(元横綱北の湖)は結果が問われる重要な場所との認識を示したうえで「今回は事情が違う。帰国できないのは当然。師匠が状況を判断して決めたのだから、それでいいだろう」と理解をみせた。これでモンゴル帰国問題は朝青龍の完敗、高砂親方の寄り切りという形で、一応の収束を迎えた。
年末年始の休暇をモンゴルで過ごしたい、というドルジの希望が叶うことはありませんでした。今回は謹慎が解けた後の場所直前、稽古に集中せよ、というのはわからないではありません。しかし合理的な説明なしに日本的空気で「いやぁ今回は駄目だろう」では、チンギス・ハーンの国出身のドルジにはチンプンカンプンなのでは?閣下に並ぶ好角家のやくみつる氏だけ、冷静にして合理的なコメントを出しています。
◆漫画家で「再発防止検討委員会」委員のやくみつる氏
「本来ならば謹慎期間も一応は終えているだけに、朝青龍とすれば『なぜだ!』と、帰国してはいけない根拠を聞きたいところだろう。でも『もうバカンスは済んだんだから日本にいろ』という高砂親方や協会側の本音が図らずも出てしまった。はっきりそう言えばいいのに、と失笑してしまった。とにかくもう『初場所に集中しろ』とか『相撲に集中しろ』とか言うより、横綱でいる間は『日本に集中してほしい』と言いたい。やれやれといった感じですけどね」
このままドルジ叩きが恒常化すると、ただの陰湿なイジメですよ。高砂親方は「初場所で好結果を出し、場所後の豆まきを済ませてから正月休みを取ればいい」と考えてるようですが、それは正月休みじゃなくて単なる場所後の休みでは?更に今の風潮からすると、初場所に文句なしの結果を出したとしても、ドルジの一時帰国を気持ちよく送り出す空気はできないような気がしてなりません。そうやって異国出身の横綱をイジメ続けて、楽しいですか?>マスコミ各位。