「カルシウムっぽい」
遺伝的に系統が異なる40種類のマウスにカルシウムを含む溶液を飲ませたところ、多くが飲むのを嫌うなか、がぶ飲みする系統が見つかった。遺伝子を比較した結果、カルシウムを味わうのに使う二つの遺伝子が特定された。
人間の舌は、甘み、塩味、酸味、苦み、うまみという五つの基本味を感知する。今回のマウスの遺伝子に似たものは人間にもあることから、研究チームは「カルシウム味」が基本味の一つである可能性もあると考えている。
研究チームのマイケル・トルドフ博士は「カルシウム味は苦みに酸味が少し加わったようなものだ。適切に表現する言葉はなく、『カルシウムっぽい』としかいいようがない」と話している。
Like the Taste of Chalk? You're in Luck--Humans May Be Able to Taste Calcium: Scientific American
『カルシウムっぽい』という絶妙なコメントで話題になっていますが、この発表の重要性に焦点が当たってないのは残念なことです。Scientific Americanの記事を読むと
- カルシウムは骨粗しょう症予防などに重要なのに、大多数のアメリカ人はカルシウム摂取量が足りてない
- マウスを調べると、ほとんどがカルシウム味の水を避けるが、PWKという系統だけはカルシウム味の水を好んで飲む
- PWK系統の遺伝的特徴を調べると、舌の味雷に関連する2遺伝子に変異があった。そのうち1つは甘味・旨味を感知する受容体と共通のものだった
この研究はマウスのものですが、ヒトでも甘味・旨味⇔カルシウム味の好みを調節する遺伝子があるかもしれないってことなんでしょうか?その辺の詳細は
Scientific Americanから読み取れなかったので、これは論文待ちにします。
【追記】
『カルシウムっぽい』って、ひょっとしてアク抜きできてないホウレン草サラダのアレか?あの歯にへばりつくような・・・もしそうなら確実に嫌いな味だ(汗)