大相撲秋場所 6日目

中入り後の中継は、再発防止検討委員会 山本浩委員による相撲協会への提言が流れました。非常に重要だと思ったので文字に落としてみました。

 これまでの相撲協会の最大の問題点は、そこに経営がなかったという点ではなかったでしょうか。 経営というのは、権利があってその裏打ちを責任で結ぶ。これが対になってないと経営はできません。これまでの相撲協会は、経営者ではなく代表者がいるに過ぎなかった。それが私の意見です。
 逆に53ある部屋の部屋持ち親方、師匠といわれる人たちはしっかりとした経営をすることを義務づけられています。逆に権利も持っています。お金をどのように使うのか、弟子をどのように教育するのか、どんな指導方針をとるのか、協会の中で自分の意見をどのようにするのか。こうした権利を持っています。逆に相撲協会の「経営」をしてきたはずの人は、この権利を侵害してまでも相撲界のために、という決断がなかなかできませんでした。これから理事長となるべき人はなるべく早く部屋の経営から離れた中立的な存在である、そうした存在であって欲しいと私は強く思います。部屋の経営をしながら相撲協会の経営はできない。これが今忙しくなっている、規模が大きくなっている、そして日本中が見つめている相撲界に対する注目の中では極めて難しいことだと思います。部屋の経営から離れて相撲の経営に専念してこそ、理想的な道をたどることができるのではないでしょうか。
 逆に53ある部屋の親方が次の親方に権利を譲るとき、この親方に対するしっかりとした指導が必要だと思います。外国出身の力士にどうするのか、スピード出世をする若い力士をどう育てるのか、相撲協会の利益が自分の部屋の利益にならないときどう対処するのか。そうしたことをしっかりわきまえた親方であって欲しいからです。
 直近で求めていきたいのは、相撲協会の透明性です。部屋持ちの親方に言わせますと、部屋は解放されている透明性は高いといいます。確かに朝稽古を見ることはできます。頼んでちゃんこを食べることも不可能ではないでしょう。しかし問題は、相撲協会がどこに行こうとしているのか、その透明性を高めること。理事会の中で何が話し合われているのか、協議委員会は一体どんな結論になったのか、そうしたことをホームページを通じて日本中のファンに知らせて欲しいと思うのです。そういう状態ができて初めて、日本のファンが相撲界を諸手をあげて応援してくれる時代がくるのではないでしょうか。

インタビューの合間にでテロップで出てきたポイントは

相撲協会への提言

  1. 理事長は協会経営に専念
  2. 指導者への指導の必要性
  3. 経営の透明性

この3つ。非常に簡潔でわかりやすかったです。特に冒頭の経営、権利、責任の第一文は素晴らしい。