奈良県がAi導入

 奈良県と県医師会は、死因究明の精度を高めるため、コンピューター断層撮影装置(CT)で遺体を撮影する「死亡時画像病理診断(Ai)」を活用する全国初の制度を、全県立病院に導入した。国内では、遺体の解剖は司法解剖を除き、ほとんど行われない。このため「犯罪を見落としかねない」と指摘され、大相撲の時津風部屋の力士急死事件でも真相究明が遅れる要因にもなった。Aiは解剖なしでも遺体の詳しい情報を得られると期待され、県医師会は「死因の究明と公衆衛生の向上に役立てたい」としている。(中略)病院が個別に実施しているケースはあるが、自治体や医師会が主導する組織的な導入は初めて。(中略)
 奈良県のAi制度は、県医師会が県に働きかけて創設した「承諾解剖制度」の柱。検案医が必要性を認め、遺族が書面で承諾した場合にAiを実施。1回1万円の遺族負担を、年間20回まで県医師会が補助する。県立の三室、五條、奈良、医科大付属−の4病院で運用する。

チーム・バチスタの栄光の中で切り札として扱われていたAiですが、奈良で導入されるそうです。通常の解剖だと1体25万円ぐらいかかるらしいのですが、Aiならその費用負担が大幅に減ります。それより何より、ご遺体に傷をつけなくて済むという心理的負担の軽減は大きいんじゃないでしょうか。Aiによって今まで明らかにされないような不審死の原因究明が奈良から多数レポートされるといいですね。