結婚できないかもしれない症候群

先月12〜15日にインターネット上で調査し、新成人の男女832人から回答を得た。
 「結婚したい」新成人は80.4%に上ったが、「経済的な基盤がないとできない」も85.2%で前年調査より約15ポイント増加。不況の影響で「結婚を先延ばしにする傾向が強まると思う」は65.7%で、「早める」の7.9%を大きく上回った。
 「家庭の経済的生活を支える責任は夫にある」と考える男性は65.0%だったのに対し、女性は43.3%。一方で「相手の収入で生活の豊かさが決まる」とした女性は67.7%に上った。
 親の世代に比べ、今後の生活が「悪くなる」との回答は52.4%と過去3年で初めて5割を突破。こうした情勢などを背景に、「自分は結婚できないのではないか」と考える新成人は約12ポイント増の75.1%となった。

ウェブ上の調査とはいえ、新成人 832人の4人に3人が「(経済不安のせいで)自分は結婚できないのでは」と答えたそうです。希望に満ち溢れてるはずの若者の答えとして、信じたくないパーセンテージですよね。結婚が贅沢品になるとは、日本はどこで間違ってこんな変な国になっちゃったんだろうか。
【追記】
関連書評をメモ。ロスジェネ世代の男性が「自分の親のように家族を養うのが当然」と思い込みに囚われ、結婚への自身を失うとのこと。これは新成人も同じメンタリティなんでしょう。常々自分は「専業主婦なんて21世紀じゃ贅沢品だ」と言っているんですがねぇ。

ロスジェネ世代の男性が就職氷河期から現在まで舐め続けている辛酸は、周知のところ。特に非正規雇用の男性は低所得であることが足かせになってデートもままならないとあります。その上、ロスジェネ世代は〈結婚したら女房子どもは俺が食わす」という意識が高い人が多い〉ため、その思い込みに囚われて結婚をためらうというわけです。

 さらに、ロスジェネ世代が過分に収入などを気にするのは、自分の親が右肩上がりの経済成長に恵まれた団塊世代であることとも関係があると指摘しています。それほど努力しなくても安定した生活が手に入った親世代と自分とを比較し、「自分くらいの歳には、親は妻子を食べさせていた、家を買っていた」など、卑屈なまでのコンプレックスを感じています。彼ら個人ではどうにもならない経済的環境による問題もまた、結婚への自信を失う要因だと述べています。