消えた24万の新生児

 これによると、昨年度の人工妊娠中絶総数は242,292で前年より14,280減少しています。人口1000対の実施率は、9.3から8.8への減少です。

 減少し続けているその理由は、ピルの普及など避妊の意識の向上が何より考えられますが、マスコミの分析の中には、カップルが「セックスをしなくなっている」ことを挙げているのもありました。これは、私たち現場でも、日々実感していることです。

 それはそれとして、その総数、ならびに実施率を上げておきますね。( )内は実施率、人口1000対の数です。15歳未満と5才以上の実施率は出ていません。

15歳未満347 15〜19才22,488(7.6) 20〜24才56,415(16.3) 25〜29才 51,719(13.8) 30〜34才49.461(11.2) 35〜39才43,385(9.1) 40〜44才17,065(4.1) 45〜49才1378(0.4) 50才以上22 年齢不明12

 私の持論です。人口中絶というと、若い人のことばかり言われています。でも、実際多く受けているのは、大人なのですね。総数、実施率ともに一番多いのが20〜24才、ついで25〜29才、30〜34才、35〜39才、そしてこの次に15〜19才が来ます。

すげぇ、20代前半の女性の1.6%は中絶してるってことか(違) この数字を見て暗澹たる気分になりました・・・日本は少子化で悩んでるんじゃなかったのか? 年間自殺者数が3万人を越えるのが社会問題で、交通事故死が1万人を下回るようになったって喜んでるのに、年間24万件も中絶手術ってあるのか。絶句。
今まで「できちゃった結婚?ケッ」と思ってたけれど、この数字を見てると訴えてくるものがありすぎ。このうちの半数が産んでたとしたら、日本の人口は減少じゃなくて増加だったんだろうか。不謹慎にもモッタイナイと思ってしまった*1

*1:どうでもいいことかもしれんが、この河野先生の数字表記は何とかならんだろうか。全角数字にコンマ有り無しが混在するのは読みにくい