えっ何それ

知恵市場: (by paco)行政刷新会議、事業仕分けのメディアと実際の違い
事業仕分けに関わった人のブログ記事。ここでは仕分け側の意図と現場の雰囲気が読めて非常に参考になります。従来の自民党政権では「ムダの証明」は政治家の側にあったのに、民主党政権では「有用性を証明」するのが官僚側に切り替わった、というのは納得できます。仕分け側の視点もわかります。
ただね、この描写↓

■毛利館長は仕分け人を圧倒

新聞記事には「毛利館長も防戦一方」というように書かれていますが、まったくの間違いです。

毛利館長は開口一番、大きな声で財務省の指摘を圧倒し、あっという間に議論を自分のものにし、そのまま何も失わないばかりか、大きな果実まで持って帰りました。完勝です。

最初の論点は、財務省がしてきた「日本科学未来館は、大幅赤字」という指摘です。「国の事業に対して、赤字という概念を持ち込むこと自体が間違っている。国が小学校の経営に税金を投入することを赤字というわけがない!」と一刀両断です。実に気持ちがいい。返す刀で、「これは日本国の未来のためにやっている事業で、科学によって日本が未来を切りひらくことを示し、実現するための事業であって、未来への投資としてこれほど重要なものはない」と主張し、全員をそれだけで納得させました。

実際の議論では具体的な説明や質疑応答があったのかもしれないけれど、ここだけ読むと「毛利館長は声が大きくて弁が立ったので成果を持ち帰った」と受け取ってしまいます。事業仕分けって弁論大会か何かだったんですか?なにそれこわい。「国の事業に対して、赤字という概念を持ち込むこと自体が間違っている」という主張が通るんなら、高速道路もダムもSpring-8スパコンもOKじゃね? 仕分け人は、もうちょっとしっかりしてください。