日本人サラリーマンの勘違い


 ライオンが昨秋に実施した風邪の実態調査。対象は働く人だ。
 高橋さんが注目したのは、休んだ日の給与や薬の購入代とその手間など、1回風邪を引くとどのぐらい損をした、稼ぎ損なったと思うか、という質問の回答だった。20代の1万3841円に対し30代が2万4097円、40代は2万9948円。働き盛り世代ほど代償が大きいと感じている。
 「興味深い結果ですね」。振り返ると、企業組織に詳しい同志社大学教授の太田肇さん(57)だった。太田さんは、もし会社側に聞いたらずっと低くなるはずだと話す。「本人は代わりがいない重要な人材と思っていますが、会社はそこまで評価していないからです。金額の差はその評価の差なのかもしれません」(中略)
 出社しても体調が悪くて普段の成果があげられず、企業に損害を与えてしまう。関さんによれば、この考え方を経営学で「プレゼンティーイズム」と呼ぶ。例えば花粉症だと少なくとも4.1%、風邪だと4.7%効率が落ちる。「この損害をいかに抑えるかが企業の課題になりそうです」
インフルエンザが全国的に大流行してます。子供だったら学級閉鎖などで感染の広がりを押さえられますが、やっかいなのが勤め人です。咳クシャミでウィルスを撒き散らす…こういう人には近寄りたくないのですが、通勤電車だとそうもいきません。引用記事によると、体調不良をおして出勤するサラリーマンは「俺が休むと大きな穴があく」と考えており、対する会社は『そこまで評価してない』。身も蓋もねぇw むしろ取引先などてバラまかれたら、商談に響きかねない、と。風邪をひいたら大人しく寝てるのが一番のようです。
ところで、「プレゼンティーイズム」によると、風邪と花粉症による効率ダウンはほとんど変わりません。風邪なら数日〜一週間で治るけど、花粉症は月単位です。「あいつは風邪ばっかで使いもんにならん」とは聞くこともあるかもしれませんが、「花粉症で使いもんにならん」とは…さすがに耳にしたことないです。今や国民の10人に1人は花粉症らしいですから、この効率ダウンは国家レベルで考えると無視できないくらいの損益になってるかもしれません。