目の色変えても信用される、とはかぎらない

Trustworthy-Looking Face Meets Brown Eyes.  Kleisner K, Priplatova L, Frost P, and Flegr J. PLOS One. 2013. 8(1): e53285.
男性の目の色と、信頼される度合いに相関があるという先行研究があるそうです。それすら知らなかったのですが、男性の目の色と顔の形、さらに顔の形から受ける印象も関連性がある、と。目が茶色の男性の顔の輪郭は、一般的に丸みを帯びて顎が短く「幸福」を連想させるそうです。対して青い目の男性の顔の輪郭は骨ばっていて顎がはり「怒り」を連想させると。
そこで本研究では、異なる目の色の男女学生の顔写真40枚ずつを見せ、被験者238人に「この人は信頼できるか?」とアンケートをとりました。その結果、茶色い目の男性の信頼度が有意に高かったのです*1が、今度は茶色い目を青く、青い目を茶色く色を塗りなおし、別のグループ106人に同様のアンケートをとりました。その結果、目の色を塗りなおしても、目を青く塗りなおされた顔写真は信頼度が高いままで、目を茶色く塗りなおした顔写真は信頼度が低いままでした。論文の考察では、信頼度を左右するのは目の色ではなく、顔の輪郭や各パーツの形であろうという分析が載っています。いや、面白い。青い目の方が性的魅力は増しそうなのに、パッと目で信頼されるのは茶色い目の顔立ちの人なんですね。

*1:女性の顔写真においても、目が茶色の顔写真の方が信頼度は高かったそうです