無題

空き巣騒動から一週間経って少しずつ身辺が落ち着いてきています。盗られたものは帰ってこないけれど、それを補って有り余るぐらいのご好意、ご配慮を周りの方々からいただきました。どうもありがとうございます。
実の父の態度だけは釈然としなかったのです。彼は最初の報告を電話でした時から持論ばかりを並べてこちらを心配するようなことはほとんど口にしませんでした。「空き巣が入るならあの窓だと思ってた」「これは素人の仕業だよ。だって・・・だから」「こんなお粗末な犯行は・・・に違いない」など。私はそれを黙って聞きながら悲しくて仕方なかった。空き巣に入られた話をすると、顔見知り程度の人だって最初に「大丈夫だった?」と身を案じてくれ、温かな同情とお見舞いの言葉をくれたのに。どうして父だけはこうなんだろう、と。
でも今朝の通勤バスの中で気付きました。父だってとても傷ついていたんです。傷ついていたが故に自己保身として自論を述べ、自分が正しいと周りに言い聞かすことでショックに負けそうな自分の心を支えてたんですよね。だから少しでも反論しようとすると躍起になって声を高くしてたんですよね。考えてみたら自分の稼ぎで建てた家が泥棒に押し入られたら、何も盗られてなくてもショックだったことでしょう。すぐに気付けなくてごめんなさい。
しっかし流石は第2次大戦中に生まれた日本男児。感情表現のわかりにくいこと。私の身を案じていることを、お見舞金なんかじゃなくて言葉だったらもっと早くにわかったのに。その不器用さで家族を始め周りの人々に誤解されて損してるよなぁ(苦笑