「ランドセルを背負って元気に登校する子ども達の姿を目にすることができました。」

どうして、学校にクルマで行ってはいけないのだろうか? 道路が狭く大型のトラックやらダンプカーやらが頻繁に通行する危険な通学路でもそうだ。みんな「危険だ」と言うけれど、スクールバスを運用しようという話にはならない。 教師は、ごく普通にクルマで通勤するのに、生徒がクルマで行くと学校の根本的な何かが崩壊してしまうという感覚を覚えるようだ。 生徒は、たとえどんな事情があろうとも、歩いていかなければならず、そして、歩けない者は立ち入ってはいけない、まるで宗教的な場所みたいだな。

それはアレなんじゃないかな。「子どもは元気に仲良く歩いて登校」っていう大人のエゴいイメージが障害になってるんだと思う。自分が小学校の横に住んでたので感覚として染み付いているんですが、登下校時にランドセル姿の小学生が歩いてるのを見るとホッとするんですよ。親の車にコッソリ乗せてもらった子どもですら、学校から数ブロック離れた場所で降りて、最後は歩いて校門をくぐってました。すぐそこなんだから校門まで乗せてきゃいいのに誰もしない。
思うに「子どもなんだから歩きなさい」って不文律は我々日本人の無意識の奥深くに住み込んでいるんじゃないでしょうか。anhedoniaさんが書いていたけれど、脊髄小脳変性症の児童がタクシーで通学すると白い目で見られる、って異常ですよ。病気で歩けないからタクシーなのに何故「あからさまな嫌悪の目」で見られるんですか? 大人だったら普通のことなのに。それは彼女が「子ども」だから。子どもは歩くべき存在だからとしか説明がつきません。
最近たて続けに起こっている女児殺害事件を受けて、ブログ界ではスクールバス導入を目にしますがマスコミで見ないのも、この「子どもは歩いて学校」の不文律のせいでは。いつになったら子どもが危険な通学路を歩かずにすむ日がくるのでしょうか。