カリナン〜史上最大のダイヤモンド原石

原石であるカリナンをカットするに当たっては、当時世界最高と呼ばれたダイヤ加工技師が呼ばれた。しかし、当時(そして今も)世界最大のダイヤモンド原石を前にした彼は自信を失いかけた。それでも彼は何日も不眠不休で原石のどこからカットすればいいのかを調べた。ダイヤモンドというのは、鉄より硬いその硬度で知られるが、ある一点をつけば容易に砕ける性質(へき開性)がある。ところがその一点というのは、経験をつんだ技師にしかわかりえないものである。どうにか、その一点を見つけた彼はいざ、そこに一撃を入れようとしたが、確信は持てなかった。そしてカットしたまさにその時、技師は極度の緊張で失神してしまった。失神から立ち直った彼は、カットが成功したのを見てまた気絶したという。

南アフリカのダイヤモンド鉱山で発見された、史上最大のダイヤモンド原石 カリナン。イギリス国王エドワード7世に献上された後にカットを依頼された技師のエピソードです。緊張で失神し、成功したのを見てまた気絶するような仕事をしてみたい。