ワトソン博士が辞任

DNAの分子構造の発見で1962年にノーベル生理学・医学賞を受賞していたジェームズ・ ワトソン博士は25日、英サンデー・タイムズ紙に掲載された自身による人種差別発 言の責任を取り、これまで40年近くに渡って勤めてきた米コールド・スプリング・ハーバー研究所（Cold Spring Harbor Laboratory）を引退することを発表した。(中略)
　 ワトソン博士は1928年生まれの現在79歳。年齢からして同研究所を辞任することは事実上、第一線の研究者としての地位からの引退につながるのではないかとも見られている。

プレスリリース→CSHL - Watson Retires
嗚呼。確かにあの発言はちょっと口が滑ったどころじゃないチョンボだったとは思いますが、CSHLの運営責任者を辞任したそうです。
ただし｢第一線の研究者としての地位からの引退につながるのでは｣という一文に対しては、ちょっと疑問です。問題発言前でも現役バリバリってほどではなかったですし、辞任後もCSHL内にオフィスは持つそうですよ。

In a brief interview, Bruce Stillman, the president of the laboratory, insisted that Dr. Watson’s decision to step down was his own. Last week, the board had relieved him of administrative responsibilities as chancellor, a position in which he was concerned mostly with education efforts and fund-raising....
But a spokesman for the laboratory said yesterday that while Dr. Watson would keep an office at the laboratory and would live there “in a house he built on land the laboratory owns,” he would no longer have a job there.