札幌の産科が崩壊間近

同医会は二○○八年度に向け、市の夜間急病センターに夜間の初期救急を診る産婦人科医を置き、初期と二次を分離するよう市に要請した。遠藤会長は「センターで患者を振り分け、子宮外妊娠や早産などの重症患者だけを二次救急に送れば、医師の負担が大幅に軽減される」と説明する。しかし、市は新年度予算案に、二次救急医療機関への報酬の一千万円増額を盛り込んだものの、センターへの産婦人科医配置は見送ったため、医会として撤退を申し入れた。
 市医療調整課の飯田晃課長は「夜間急病センターに産婦人科医を配置すると、約七千万円の予算が必要になる。財源が限られる中、住民合意を得られるだろうか」と説明。三月中に協議会を設置し、負担軽減に向けた代案を話し合う。
 医療機関に二次救急を担う法的な義務はない。撤退が決まった場合、市が個別の医療機関に担当を依頼しなければならず、三次を担う市立病院や、市の依頼に応じる一部医療機関の負担が増大するのは確実。最悪の場合は救急体制が崩壊する恐れもある。

この記事だけ見ると、激務で悲鳴を上げる札幌市産婦人科医会と、はした金を出すだけで状況を理解してない札幌市のすれ違いなように見えます。夜間急病センターに産婦人科医を招聘するのに七千万円、それに対して市が二次救急医療機関へ出す報酬が一千万円・・・全然足りないやんか。遠藤会長は「医療にどうお金をかけるか、市と住民で考えてほしい」とコメントしてますが、確かにここらで一般市民にきちんとした医療整備にいくら必要なのか、真面目に考えさせる最後のチャンスだと思います。年度末を越えたら実際に医療制度が崩壊しそうな自治体もボチボチありそうだし。