やりきれない背景

「進学断念し家出」少年が供述 岡山・線路突き落とし
マジですか、と思ったんだけど、Yahoo!のほうの記事を見て絶句。

 少年は派遣社員の父、パート勤務の母(56)と3人暮らし。会社員の兄(33)は独立しているという。一家は95年の阪神大震災兵庫県尼崎市の自宅が倒壊し、大東市に転居した。
 「(少年は)小学校、中学校といじめられてきた」。家から離れた高校に進学を決めたのも「中学からの知り合いがいないほうがいい」と判断したためという。中学卒業後、「一度だけ『いじめたやつらに復讐(ふくしゅう)したい』と話したけど、『そんなことをするな』と言ったら納得した」。高校での生活は楽しそうだったという。
 しかし、経済的な事情で進学を断念した。事件前日の24日夜、自宅で食事中、茨城県の連続殺傷事件のテレビニュースを見ながら、「こんなことするなよ」と声を掛けると、「うん」とうなずいたという。

物心つくぐらいの年頃で阪神大震災、自宅倒壊、転居
 ↓
引越し先でイジメにあう
 ↓
離れた場所の高校で楽しく生活
 ↓
経済的事情で大学進学を断念
これは・・・辛い幼少期すぎる。凶行犯の生い立ちに絆されたことは少ないんだけれど、この少年には同情してしまう。かといって見知らぬ他人を線路に突き落としていいことには絶対にならないけど、罪を償った後に第二の人生を真っ当に歩んで欲しい。
【追記】
そんなに成績がよかったのか・・・だったら学費免除+奨学金コンボで進学できたんじゃないの?そういう方法を調べられる知恵なり、教えてくれる周囲の大人(担任を含む)がいなかったのも悲劇だな。

 少年が在籍していた高校によると、少年は非常におとなしく、成績も良かった。3年間で欠席は2日しかなく、精勤賞の表彰を受けた。京都大学医学部を志望していたが、経済的事情で断念していた。担任には「自分で仕事を探し、お金をためたい」と話し、現在は就職活動中だった。

【追々記】
突き落とされた假谷国明さんの父、要さんのコメント。涙なしには読めません。犯人の少年にも要さんの発言をよく受け止め、罪を償って欲しいです。

要さんがインタビューに応じたのが、假谷さんが死亡し司法解剖をしている最中だった。
そんな状況なのに、要さんは、
「少年には罪を償っていただいて、できれば、社会復帰なさったら、世の中のためになるような青年になってほしいと思います」
そして、
「本当を言うと、はらわたが煮えくり返るような気持ちですけど、息子は死んでしまったのですから…」
と語った。