男装してお局さんから身を守るメスザル

 アカビタイキツネザルのメスは、オスをめぐる競争を軽減するために若いメスを襲うことがあり、若いメスは「男装」によって年長のメスの怒りをかわすのだ。
 生まれたばかりのアカビタイキツネザルは、性別にかかわらず、体毛は灰色がかった茶色で、頭頂部が赤茶色になっている。オスの場合は同じ色のまま成体になる。メスの場合、生後7〜17週間経つと体毛は黄色がかった褐色に変わり、頭頂部は白色になる。
 研究チームの代表でゲッチンゲン大学ドイツ霊長類センターのクラウディア・フィヒテル氏は、「長期間の観察により、アカビタイキツネザルのメスが非常に攻撃的であることがわかった」と話す。「メスは限られた繁殖のチャンスをめぐって激しく争う。性別をごまかすのが攻撃をかわすための方策なのかどうかが今回の調査の目的だった」とフィヒテル氏は語る。

マダガスカルに生息するアカビタイキツネザルは、年長のメスザルが若いメスザルを攻撃するそうです。生まれたときは皆な同じ毛色ながら、メスは生後7〜17週で体毛の色が変わるけれど、「男装」して年長メスザルの攻撃を避けるとか。どんな行動が男装になるんだろうか?非常に興味深いです。年増のメスが若いメスを攻撃するのはホモ・サピエンスに限った話じゃないんだなー