白河の清きに魚も住みかねて

 問題とされたのは、4日目の保志光−若天狼。この一番で、保志光が若天狼の突き、押しにあっけなく土俵を割ったことなどから、土俵下で目を光らせていた放駒審判部長が「戦闘意欲に欠けているように見えた」などとして、無気力相撲をチェックする協会監察委員会の友綱監察委員長(元関脇魁輝)に具申していたのだ。 これまで、無気力相撲と指摘された力士は、監察委員長らから口頭で注意を受けるのが慣例。だが、同委員長は「この件で、注意した事実はありません」と明言し、師匠の八角親方(元横綱北勝海)、保志光への直接の処分はない、とした。 十両昇進から9場所目で初めて指摘を受けた保志光は「無気力相撲なんてあるわけない。初日の3日前からめまいがすごい。これで勘違いされたら、たまんない」と弁明。

保志光は17日、「体調が悪くて場所の3日前から薬を飲んでいる。師匠からも(4日目に)休場するかと言われた」と話した。(中略)
 保志光が一方的に敗れた4日目の一番で審判長を務めた放駒審判部長(元大関魁傑)は「戦闘意欲に欠けており、師匠を通じて注意するように言った。監察委員会からも注意したとの報告があった」と述べた。

これは微妙すぎる。土俵に上がるならキチンと相撲が取れるようにしなさい、という言い分はよく分かります。さすがノーと言える男・放駒審判部長。しかし公傷制度がなくなった今は、多少の体調不良で休んでなんかいられないのも事実。今場所は絶好調だった稀勢の里も、先場所は「どうしちゃったんでしょうねぇ」と勝昭に首を傾げられるほど絶不調で大きく負け越し、今場所初日に「実は病院から場所入りしていた」と裏話が紹介されていました。今場所の保志光に無気力相撲の注意をするのであれば、先場所の稀勢の里だって注意の対象ですよね。
ってか、立会いの厳正化といい、この無気力相撲の注意といい、武蔵川親方が理事長になってから大相撲が目に見えてツマらなくなってきています。大相撲の浄化とか言いつつ、相撲好きの客に愛想つかされるほどゴタゴタするのは本末転倒。2ヶ月に1度しかない本場所を盛り上げることを忘れないでほしい。
【追記】
幕下9枚目里山は今場所2日目に水疱瘡を発症。同部屋の把瑠都水疱瘡をやったことがないのもあり、昨日まで入院していたそうです。退院した今日に再出場して黒星。そりゃ入院で1週間ぐらい稽古してなかったらマトモな相撲なんてとれないよな。これも無気力相撲って呼ぶのか?