小児科の夜間・救急診療

 小児救急患者の大半が軽症とされる中、患者側が受診のあり方を見直し、小児科医の負担を軽減しようとする母親たちの活動が丹波市で実を結んでいる。可能な限り「かかりつけ医」で受診し、診察時間外の利用を避けるよう訴えた結果、同市の県立柏原病院では軽症の小児患者が駆け込むケースが激減。(中略)
 時間外の小児患者の九割は発熱や嘔吐(おうと)など軽症とされる。このため、本来は重症患者のための救急窓口が機能しなくなり、医師への負担も重くなる。背景には、相談相手がいない若い親が慌てて駆け込んだり、共働きで昼間の受診が難しかったりと、社会構造の変化もある。(中略)
 昨年八-十一月、柏原病院の小児救急患者は二百十二人で、前年同期に比べ半分以下に減った。入院した重症者はほぼ同じ人数のため、利用者が緊急性の高い患者に絞られてきていることが分かる。

これは素晴らしい取り組みだと思います。患者側の意識改革ってよりかは、地域に「かかりつけ医」が浸透したのが成功の鍵なのではないでしょうか。
別の記事に「娘が初めて高熱を出したとき、パソコンを立ち上げる余裕もないほど焦る」と言い、新聞に掲載されている休日・夜間の二次救急病院を参考にしたとか。焦るのは理解できますが、二次救急病院は手術や入院が必要な患者が対象なのに、この記事で紹介されてる神戸市では軽症患者が九割ほどを占めているそうです。小児の急な発熱・怪我でパニックになった親が、いきなり救急病院に駆け込む前に頼れる場所が必要なんだよな。