ブルーマンがウォームアップをはじめたようです

『FD&C Blue No.1』(「ブリリアント・ブルーFCF」、通称「青色1号」)は、米国の食品医薬品化粧品法(FD&C法)に基づく食品添加物で、ごく普通に利用されている合成着色料だ。幸運な偶然から、この色素が、神経の炎症を引き起こす主要プロセスを遮断するために実験室で作り出された化合物に驚くほど類似していることが明らかになった。

脊髄損傷を受けたラットに青色色素を投与すると、投与されなかったラットよりはるかに早く回復したのだ。しかも、研究者から報告されている副作用は1つだけ――ラットが青く染まるということだけだ。(中略)
最初に脊柱や首へ衝撃が来た後、脊髄周辺に生じる腫れによって血液の供給が阻害されるため、さらに神経細胞が死滅する結果を招く。損傷を受けた直後にステロイドを投与すると効果の見られる患者も少数いるが、大部分は、この二次的な炎症のせいで症状が悪化し続ける。

Nedergaard氏と研究チームは2004年、脊髄周辺の腫れが、アデノシン三リン酸(ATP)の急速な放出によって引き起こされることを突きとめた。ATPとは、通常は細胞にエネルギーを供給する分子だが、過剰になると神経細胞に過度な刺激を与え、代謝ストレスで細胞を死に至らせる。

研究者たちは、「P2X7」と呼ばれるATP受容体を遮断することで、脊髄損傷に起因する炎症を大きく防げられることを見いだした。だが今まで、この受容体を遮断できる、臨床的に有効な薬品は特定できなかった。

P2X7受容体に似た構造の化学物質を探す過程で行き当たったのが、まったく毒性がなく、1928年に米食品医薬品局(FDA)の承認を得ている青色1号だ。(中略)
Nedergaard氏は、更なる実験が必要であることを認めている。同氏は資金が得られ次第、臨床試験を行ないたいと考えている。問題は、青色1号が非常に安価なので、臨床試験を支援する製薬会社が見つけられそうもないことだ。同氏は政府の支援を希望している。

これは盲点すぎる・・・!着色調味料が脊髄損傷の治療薬になるなんて、ねるねるねるねのオバアチャンも驚嘆してることでしょう。
しかしなぁ「青色一号は普通に食べてるから毒性がないことは証明されているもんね」というのはどうでしょう。経口摂取と注射投与→血液脳関門通過は全然違うでしょう。青いジェロ食べても全身が青く染まるわけじゃないですよね?投与限界量・適切量を見極めるためにも臨床試験は必須だけれど、儲けにならないなら営利企業である製薬会社が乗り気にならないのも責められないです。そこで米国政府は国税を臨床試験に投入している意義が出てくるんじゃないでしょうか。薬から利益は出ないかもしれないけれど、脊髄損傷による身体麻痺患者が減れば、医療費節減になりますから。
それより青色一号の注射投与の安全性が確認されたら、ライブやコミケ会場などで青く染まってる人たちが増殖しそうだ。黄色人種が使ったら緑色に近くなる?