デザイナーが考える要・不要

エレベータに「閉」ボタンは必要なのだろうか?

私はず〜〜と以前から、必要無いと感じている。
業務用等のちょっと特殊なエレベータ以外は、閉ボタンを押さなくても自動的に閉まるようになっている。閉ボタンを押さずに閉まるまで待つと、その時間は5〜6秒。車イス用のボタンで開いた場合でも、10秒程度。

この数秒を競って生きている人間など、果たしてどの程度いるだろう。(中略)

私は、セカセカ動く人が、良い結果を得られた瞬間というものを見たことがないし、自分自身、何らかの理由で急いでしまった時に、それが良い結果につながった経験も無い。逆に、急ぐことでイライラして、トラブって、結果かえって時間がかかっている悲しい人々を見かけることは少なくない。

なんか炎上してるっぽいページらしいので覗いてみました。確かに、エレベータの閉ボタンが不要な文化圏もたくさんあるんでしょうし、デザイナーとして「不要なものはとってしまえ」という考えがあるのも分かります。深澤直人さん好きな自分としては納得できる思考回路です。でも、上記エントリでコメント欄が荒れたのは

  1. 日本では閉ボタンが必要な生活リズムが(特に都市部で)確立されている
  2. ブログ主が不要と感じている閉ボタンも、好んで使ってる人も多い

という2点を軽んじた文面の結果だと思います。

そもそも、閉ボタンなんてものが無ければ

なんてたられば論を書いてますが、現実問題として日本のエレベータには標準装備されてるものですし、それを日常的に使ってる人たちに対して「悲しい人々」呼ばわりしたら・・・そりゃ荒れますでしょう。
個人的には「あぁ、こういう考え方のデザイナーがAmazonのログアウト方法を決めちゃったんだなぁ」と納得しました。本質的に不要かどうかはユーザの感覚で決まることだし、無駄があるデザインのほうが使いやすいこともあるんじゃない?