博士課程は出たけれども


 事業は独立行政法人科学技術振興機構が担当。同機構が選んだ企業28社が11月から4か月間、ポスドクを募集し、23社29人の採用が決まった。それでも、目標である40人には達せず、途中で辞退した1社を除き、採用が決まらなかった4社は、募集を4月中旬まで延長することになった。

 同機構の担当者は「景気悪化の影響も考えられるが、企業が求める専門的な知識や技能と、ポスドクの能力がぴったり合うケースが少ない」とみている。

この支援事業が発表された時に無理だと書きましたが、結果を見ると改めて切なくなります。『大学は出たけれど』じゃないけれど、博士号持ちの専門家が480万円の持参金つきでも就職できないとは・・・ 上のエントリに「オールラウンダーは研究現場にそぐわない」と書きましたが、「1つの分野に深く突出した専門家は企業にそぐわない」ってのも表裏一体なのかもしれません。JSTが選出した企業ですら、4/28社 つまり7社に1社は、480万円もらっても雇いたいポスドクがいなかったってことですから。「ポスドク1万人計画」を立案し通した役人・政治家たちは、何らかの方法で責任とってもらえないだろうか。有能だった若者たちが無職ph.Dに陥ったのは、明らかな方針ミスですよ。