北欧の火山が噴けば 日本の抗がん剤治療が滞る


 アイスランドの火山噴火の影響で、乳がん前立腺がんの転移診断に使われる放射性医薬品の原料「モリブデン99」の輸入が完全にストップしている。日本は全量を輸入に頼っており、オランダや南アフリカの原子炉で生産され、ドイツ経由で空輸されているが、噴火の影響で貨物便は止まったまま。この原料は数日で効き目がなくなり、船などによる代替輸送はできない。関係者は早期再開を願うばかりだ。

北欧アイスランドの火山灰のため欧州の飛行機運行が制限され続けています。TVニュースでは人の移動制限が大きく取り上げられてますが、この医薬品の輸送ストップだって非常に大きな問題です。診断薬ですら輸送が1週間止まったら困るのに、これが治療薬だったら・・・最悪のケース、治療が間に合わず亡くなる患者も出るかもしれません。
ヨーロッパ国内の移動輸送は、鉄道・高速バス・フェリーなどに殺到しているそうです。それを聞くと、代替輸送手段が複数あることが、いかに重要か痛感します。折りしも日本国内では高速道路料金の見直しが検討されてますが、昨年から試験的に実施されている高速道路週末1000円で、高速バスやフェリー業界は大打撃を受けました。既に廃業してしまった路線は競合する高速道路に潰された訳ですが、その経路が何らかの理由で大渋滞したり閉鎖されたら・・・と考えると、社会インフラの一環として政府が援助すべきだったんじゃないでしょうか。