ピンポイント作戦とじゅうたん爆撃作戦

パーキンソン病 仕組みを解明
パーキンソン病の原因とされる2遺伝子、PINK1とPARKINの分子機構が解明されました。この2つはペアで機能して細胞内の異常ミトコンドリアを分解しますが、PINK1とPARKINの機能が失われると細胞内に異常なミトコンドリアが蓄積しエネルギーが枯渇、脳内の神経細胞を死に至らしめるそうです。長いあいだ謎とされてきたパーキンソン病の治療法が、やっとできそうですね。マイケル・J・フォックスも喜ぶでしょう。
Dissection of genetically complex traits with extremely large pools of yeast segregants. Ehrenreich IM et al. Nature. 2010. (15 April 2010) 464(7291): 1039-1042
こちらはイーストを用いた大規模研究。2系統のイーストを掛け合わせた後、薬物耐性をもつ子孫を見つけ、そいつらに共通する遺伝子座を片っ端から読んでいったそうです。今までの手法だと、影響の小さい個々の遺伝子は見つけられなかったのが、この手法だと一網打尽で見つけられそうです。mutagenesisの類似手法という印象を受けますが、これだと細胞レベルならどんな種でも確認可能なので、応用範囲は相当に広そうです。次世代シークエンサーがあってこその力技ですね。