ジェネリックは確かに医療費を節約


 山形市が今年度、国民健康保険の加入者約9100人に、ジェネリック(後発)医薬品に切り替えた場合の「差額通知」を出したところ、ジェネリックの使用割合が増え、全体で約5000万円の医療費が削減された。

 この「差額通知」は、医療費増大に頭を悩ませる各種健康保険の保険者にとって即効策として注目されており、他の自治体にも広がる見込み。一方、患者の理解不足や薬局側で安定供給できないなど、浸透には課題も残されている。

 〈あなたの薬をジェネリック医薬品に切り替えた場合、お薬代は月に○○円以上、お安くなる可能性があります〉

 山形市は昨年9月、ジェネリックに切り替えた場合、自己負担額が月額100円以上軽減する国民健康保険の加入者9097人に対して、差額を伝える通知を郵送した。そのうちの約半数を追跡調査したところ、同11月には、約28%の人がジェネリックに変更していた。

 同市国民健康保険課では、患者側の自己負担は平均で月額約1270円減少し、保険者である市は、年間約5060万円の医療費が削減されると推計。市では、通知に年約400万円の予算を組んでおり、今年度分について、再度、通知を出す予定だ。

 糖尿病や高血圧など、薬を飲み続ける必要がある慢性疾患の患者が切り替える例が多く、同課の黒田芳広課長補佐は、「自己負担の軽減分を数字で明示したことで効果が上がった」とし、来年度も通知を続ける。

9097人の28%だから、2547人がジェネリック薬品に切り替えただけで、山形市の医療費が5060万円も節約されるんですか。こんなに医療費節減の効果が出るとは・・・ 通知に年400万円かかるとはいえ、この取り組みは続けるべきでしょう。人口約25万5千人の市でこんなに効果があがるとなると、国全体で取り組んだら{(5060万円−400万円)/年÷25万5千人}×1億2千万人=約22億円/年の節減ですよ。もちろん、全ての薬がジェネリックに以降可能とは限りませんが、それにしても素晴らしい。