自分を裏切らない、諦めない

この本の原稿ができあがったときに、羽生善治さんに読んでもらったんです。(中略) その羽生さんがこの本を読んで、こんな内容の短いメールをくれました。「文中に出てくる人々の清涼感はどこから生まれるのだろうと考えた時に自分を裏切っていない事に尽きると思いました。周囲に迷惑をかけない、信頼を得るには他者を裏切らないというのは日本では色々な所で教えてくれますが自分を裏切らないはあまり聞きません」。そうなんです。自分を信じろ、自分を裏切るな、ということを、日本では言わなくなっている。

全力でメモ。辛くなるとつい自分に嘘をついて楽な方に流れたくなってしまう。特に今は博士課程の進捗が芳しくなく、このまま就職しちゃおうっかなぁ〜なんて逃げの思考が出てきたので*1、この文章にはハッとさせられました。安西先生の「あきらめたらそこで試合終了ですよ」と共に心の中に刻み込んでおきたい。

*1:まぁ実際に資金繰りが厳しいということもあるが

折田先生像を巡る粋な計らい

誰のものであれ創作物を壊すという行為は、最も悪質で下劣で野蛮な行為です。今年はそのようなことがないように、無事折田先生像が役目を全うされることを望んでいます。
余りに出来映えが良かったのか、2月25日の京都新聞電子版に掲載されるとすぐに、アンパンマンの一連の著作権を有している企業から問い合わせがきました。実状を説明した結果、撤去要求はしないが著作物のイメージを損なわないようにして欲しいとの要請がありました。本学が著作権を侵害しているわけではありませんが、大学の管理区域に置かれている以上、その要請を無視するわけにはいきません。一番望ましいのは制作者が判断して自主的に撤去されることですが、それがかなわない場合は、折田先生像が風雨に打たれ、誰がみてもみすぼらしい可哀相だということになった際に、当方で撤去せざるを得ないと考えています。この記事を読まれた方で制作者をご存じの方は、ご連絡いただければ幸いです。

てんどんまんな今年の折田先生像が。ついに京大公式ページに堂々と取り上げられてます。大学側の懐も深いが、アンパンマン著作権所持企業が「まー無茶しなきゃそのままでもいいよ」とOKを出してくれることにも少し感激。遊び心の分かる大人というのはいいものだ。
「誰のものであれ創作物を壊すという行為は、最も悪質で下劣で野蛮な行為です」というのは、名文です。人の成果物を貶し破壊する行為は、どんな思想に基づいたものであれ、褒められたことじゃないです。だから、てんどんまんの蓋は接着してあげてください。連日の強風に煽られて飛んでました。
ところで「折田先生像の役目」ってなんだ・・・?

アメリカ、景気後退へ

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は今週行った議会証言で、その言葉を発することこそしなかったものの、行間を読んだアナリストによると、議長は景気後退(リセッション)入りしているとほぼ認めるところまで近づいているという。

ついにFRB議長がアメリカの景気後退を認め始めました。市場の現状を見てれば景気後退はとっくの昔に周知の事実なのですが、バーナンキが公に認めるのは格段の重みがあります。とかくアメリカってのは自国の景気保護が政策決定に大きな比重を占めてますから*1、今回の景気後退がアメリカの政治にどんな影響を及ぼすのか。口はうまいけど実務経験の乏しいオバマ上院議員が大統領に当選したら、一体これから4年ないし8年でアメリカの景気はどこまでズルズルと後退するのか・・・とりあえず現時点では急激な円高ドル安、それに伴い日経平均も1万3500円台まで値を下げてます。今が買い時かもな。

*1:地球温暖化防止のための京都議定書ブッシュ大統領が「アメリカの景気に良くないから」と批准拒否したことあり