北欧の火山が噴けば 日本の抗がん剤治療が滞る


 アイスランドの火山噴火の影響で、乳がん前立腺がんの転移診断に使われる放射性医薬品の原料「モリブデン99」の輸入が完全にストップしている。日本は全量を輸入に頼っており、オランダや南アフリカの原子炉で生産され、ドイツ経由で空輸されているが、噴火の影響で貨物便は止まったまま。この原料は数日で効き目がなくなり、船などによる代替輸送はできない。関係者は早期再開を願うばかりだ。

北欧アイスランドの火山灰のため欧州の飛行機運行が制限され続けています。TVニュースでは人の移動制限が大きく取り上げられてますが、この医薬品の輸送ストップだって非常に大きな問題です。診断薬ですら輸送が1週間止まったら困るのに、これが治療薬だったら・・・最悪のケース、治療が間に合わず亡くなる患者も出るかもしれません。
ヨーロッパ国内の移動輸送は、鉄道・高速バス・フェリーなどに殺到しているそうです。それを聞くと、代替輸送手段が複数あることが、いかに重要か痛感します。折りしも日本国内では高速道路料金の見直しが検討されてますが、昨年から試験的に実施されている高速道路週末1000円で、高速バスやフェリー業界は大打撃を受けました。既に廃業してしまった路線は競合する高速道路に潰された訳ですが、その経路が何らかの理由で大渋滞したり閉鎖されたら・・・と考えると、社会インフラの一環として政府が援助すべきだったんじゃないでしょうか。

等価交換


 研究チームは今回、不妊治療で余った卵子を利用し、異常のあるミトコンドリアDNAを正常なミトコンドリアDNAと置き換えられるかどうかを試した。実験では、培養皿上で受精後6〜8日が経過し、分割が進んだ「胚盤胞」と呼ばれる状態の受精卵を用いた。

 受精直後の卵は3種類のDNAを持つ。父親の精子から受け継いだ核DNAと、母親から受け継いだ核DNA、さらに母親から受け継いだミトコンドリアDNAだ。

 研究チームでは母親の卵子を使った受精卵から、2種類の核DNAを取り出した。一方で、ドナー女性の卵子を使った受精卵からも2つの核DNAを取り除き、正常なミトコンドリアDNAだけの状態にして、ここに母親の受精卵から取り出した2種類の核DNAを入れた。

 父親からの核DNA、母親からの核DNA、母親でない別の女性からのミトコンドリアDNAを獲得した受精卵に残る母親のミトコンドリアDNAは2%程度にとどまり、母系の遺伝子変異が受け継がれるリスクを大幅に減らすことができるという。

オリジナル論文→Pronuclear transfer in human embryos to prevent transmission of mitochondrial DNA disease. Craven L et al. Nature. 2010 Apr 14. Epub ahead of print
突然変異型ミトコンドリアを持つ人は約250人に1人と少なくはないですが、細胞内の全ミトコンドリアの60%以上が突然変異型だと、ミトコンドリア病を発生するそうです。逆に言えば、ミトコンドリア病を克服するには、突然変異を持つミトコンドリアを排除するか、正常なミトコンドリアを増やすしかありません。
この研究チームは、ミトコンドリア異常がある受精卵(ドナー)から父母DNAを取り出し、ミトコンドリアDNA以外を排除した正常な受精卵に移植して育成状況を調べたそうです。調査の結果、ドナー側の突然変異型ミトコンドリアは2%だそうですから、結果は大成功。ですが・・・この手法を臨床ベースの治療に用いるには、治療数と同等以上の受精卵が必要になります。いかに不妊治療で「余った」卵子*1があろうと、それって治療法の素として捏ね繰りまわしていいのか・・・? 生命倫理上、許されないと思います。実用化には高いハードルがありますね。

 

*1:論文では「不妊治療に使えない異常受精卵」と書いてありました

なかったことにはできない


 元露鵬、元白露山 尿検査で大麻の陽性反応を示したとして、日本相撲協会を解雇されたロシア出身の兄弟力士、元露鵬(本名・ボラーゾフ・ソスラン・フェーリクソビッチ)と元白露山(同・ボラーゾフ・バトラズ・フェーリクソビッチ)が力士としての地位確認を求めた訴訟の判決が19日、東京地裁であった。渡邉弘裁判長は請求を棄却した。原告側は控訴する方針。(中略)

 判決後、元露鵬は「やってもいないことで犯罪者扱いされたことは納得いかない」などと話した。

ロシアンブラザーズ、頑張ってますね。身の覚えがないことで廃業させられたのですから、納得いくまで戦うのも理解できます。ただ・・・訴えてる「力士としての地位確認」は難しいんじゃないでしょうか。「他のスポーツに比べて処分が重過ぎる」との争点が挙がってますが、相撲は他のスポーツとは違って神事の一面がありますから。せめて身の潔白が照明できればいいのですが、難しいでしょう。
ところで全然違う記事なのですが

 金本は同年代のファンに元気と勇気を与える存在でもある。(中略)

 同様の存在が大相撲の魁皇だ。37歳の今も大関の地位を維持している。魁皇の場合は何度か休場しており連続出場記録ではないが、歴代1位の幕内在位100場所、幕内勝利823勝という記録を打ち立て、現在も更新中だ(連続出場記録は青葉城の1630)。引退してもおかしくない年齢なのに戦いをやめない姿にファンは感動するのである。

 ただし、魁皇は勝ち越しを続けているからいい。それに対して今季の金本は不振を極めている。開幕から4番を任されているが、打率は1割台半ばに低迷し4番の役割を果たしていない。

( ゜д゜)(つд⊂)ゴシゴシ(;゜д゜)ポカーン
魁皇博之 過去2年の戦歴: 92勝77敗11休(直近12場所)勝率=51.1%
確かに勝ち越してはいるが、大関の責務って勝ち越し続けることだっけか???