トニー滝谷

渋谷まで見てきました。1990年発行の「文藝春秋 短篇小説館」を読んだ時から不思議な読後感のファンでしたが、今回の映画はちょっと期待外れでした。映像は美しいし、坂本龍一の音楽は物悲しくも心に響くし、イッセー尾形宮沢りえの演技には言うことはありません。西島秀俊のナレーションは、それだけのサントラを買いたいぐらいに気に入りました。村上ワールドの不思議な空気も描けてたと思います。でも、これは私が記憶しているトニー滝谷じゃない。そして最後のシーン、小説にはない部分ですが、パンフレットには解説が書いてあるようですねぇ。あの部分のおかげで消化不良感が30%増しになりました。