「金閣を焼かねばならぬ」

福岡市博多区にある旧福岡藩主・黒田家の菩提寺(ぼだいじ)、臨済宗崇福寺」(宇佐見宗玄住職)で今月9日、放火事件があり、福岡県警捜査1課と博多署は20日夜、寺の修行僧、永田秀明容疑者(26)を現住建造物等放火容疑で逮捕した。 永田容疑者は「私が火をつけた」と認めたうえで、「日ごろのうっ憤がたまっていた」と供述しており、県警は寺での生活に不満があったとみている。 調べによると、永田容疑者は9日午後9時10分ごろ、住職が生活する隠寮(いんりょう)北側の掃除用具置き場に火を付け、隠寮と書院の計3棟約700平方メートルを全焼させた疑い。 永田容疑者は修行僧11人のリーダー的存在で、ふだんから1人だけ別の場所で座禅をすることがあった。出火当夜も、他の10人は本堂で座禅をしていたが、永田容疑者は別の場所におり、火事に気づいたふりをして119番通報していた。