卵子からY染色体

 男性を決定付けるY染色体は通常、父親の精子から男の子に受け継がれるが、母親の卵子から正常なY染色体を受け継ぐマウスの雄の子が世界で初めて誕生した。東京農業大の尾畑やよい講師と河野友宏教授、カナダ・マギル大の武藤照子博士らが26日までに、異常な卵子の細胞質を正常な卵子と交換する方法で生み出すことに成功した。(中略)論文は米科学アカデミー紀要の電子版に発表される。

相変わらず日本の新聞は珍妙な科学記事を書くなぁ。これじゃナゾナゾじゃないっすか。米科学アカデミー紀要(PNAS)で"Yayoi Obata"で検索してもそれらしき論文は見つからず、ググってみたら
Oogenesis: Maturation of mouse fetal germ cells in vitro. Obata Y, Kono T and Hatada I. Nature 418, 497 (1 August 2002)
って論文がNatureにありました。6年前から卵巣〜卵子生殖細胞の変異を研究していた模様。ということはasahi.comの「正常なY染色体」って表現がキーっぽい。