生涯現役

ハゼの一種、キヌバリについて、太平洋側と日本海側に生息するものが別種であることが天皇陛下を中心とした研究で裏付けられ、31日付で発行されるオランダの国際遺伝学雑誌「GENE(ジーン)」に論文が掲載される。

 これまで同一種とされてきたが、研究では陛下も標本採取に加わり、12ページにわたる英語の論文を一部執筆された。

 論文によると、キヌバリは全国の磯場に広く分布しているが、日本海側の個体は体の黒い線が細く、7本あるのに対し、太平洋側の個体は太くて線が6本という形態的相違がある。このため陛下は、1980年代から「別種なのでは」と疑問を持たれていたという。

 2001年から、秋篠宮さまらも加わって、DNA解析を用いた共同研究に着手。この結果、明確な遺伝的差異が確認され、やはりハゼの一種であるチャガラも太平洋側と日本海側では別種の可能性が高いことがわかったという。

オリジナル論文→Evolution of Pacific Ocean and the Sea of Japan populations of the gobiid species, Pterogobius elapoides and Pterogobius zonoleucus, based on molecular and morphological analyses. Akihitoa, Akishinonomiya Fumihito, Yuji Ikeda, Masahiro Aizawa, Takashi Makino, Yumi Umehara, Yoshiaki Kai, Yuriko Nishimoto, Masami Hasegawa, Tetsuji Nakaboi and Takashi Gojobori. Gene 427(1-2):31 December 2008;7-18.
aThe Imperial Residence, 1-1 Chiyoda, Chiyoda-ku, Tokyo 100-0001, Japan.
今年最後のGeneに今上天皇秋篠宮殿下の共著論文が載りますよ!なぜか興奮し思わず全文引用。しかもLast authorは五條堀先生だし。(´Д`;)ハァハァ
20年以上前からResearch questionを抱き、7年前から取り組んでいらっしゃったんですね。公務でご多忙の中において、一部とはいえ論文を執筆なさったとは・・・頭が下がります。生物学研究は天皇家の家業なんですねぇ。御年75歳になられても現役研究者とは素晴らしいの一言につきる。
それにしてもFirst authorの所属先が千代田区千代田1-1なんですね。当たり前のこととはいえブッ飛びすぎ。興味を持った海外研究者が疑問も持たず質問を送りつけたりするんだろうか。想像するだけで(´Д`;)ハァハァできるぞ。