卵の側に立つと

県によると、産婦人科の男性担当医(61)が移植をした際、女性の受精卵が入った容器でなく過って別患者の容器から取り出した受精卵を女性の子宮に戻した可能性が高いという。本来は女性の受精卵が入った容器のみを台上に置かなければならなかったという。病院側は担当医から「注意不足で過って他人の受精卵を移植してしまった。非常に反省している」と説明を受けているという。

不妊治療中にやっと懐妊した!と喜んだのもつかの間で中絶しなければいけなかったとすると、さぞ無念だったことでしょう。約2千万円の損害賠償も心情的に理解できますが、裁判に負けたら支払うのは香川県側です。納税者にしたら堪ったもんじゃないと思います。
それ以上に納得いかないであろう思いを抱くのは、「別人の卵」扱いされた受精卵の親でしょう。恐らくはその人らも不妊治療中なのでしょうが、自分達の子どもになるかもしれない受精卵を勝手に他人の子宮に移植され中絶されたと知ったら、さぞ苦痛なのでは?こんな三方損の話はやりきれない。