移動式Aiサービスカー


「株式会社フリール」(群馬県富岡市)と「財団法人Ai情報センター」(東京都中央区)は8月24日、都内で記者会見を開き、同社が開発した「Ai(死亡時画像診断)専用最新鋭16列CT装置搭載車」で異状死体を撮影し、業務提携した同センターで読影するサービスを開始すると発表した。(中略)

 都道府県警察や自治体向けのAi業務委託料金は、年間5200万円(午前9時-午後5時の検査)から8300万円(24時間対応)で、遺族など個人的な依頼での撮影料金は1体(全身)10万円から。一方、Ai読影料金は1件3万円の予定だ。同社では、遺族からの依頼は年間100件程度と見込んでいる。

Aiが民間企業で提供するようになるとは・・・『チームバチスタの栄光』を読んでから3年、現実がフィクションを追い抜きましたね。
そもそも日本の司法解剖の問題点として、司法解剖をする場所も解剖医も圧倒的に不足しています。解剖1体につき約25万円、作業に3時間、報告書提出までに1ヶ月以上かかり、解剖を待つまでの遺体安置場所も必要。さらに実費用並みの謝礼がかかるとなると…人的・場所的資源の不足に費用の高さと三重苦です。変死体が出ても死因を解明できない理由の一つとなってます。
それが、フリールのサービスだと、24時間対応でAi専用CT車が全国どこでも24〜48時間でかけつけるそうです。まるで水道トラブル解決並み。病院、葬儀場、火葬場だって対応できるのは強いです。費用だって、個人依頼なら撮影10万円+読影3万円の明朗会計です。フリールによると「同社によると、国がAi専用CT車を借り上げた場合、全国に80台あれば年間16万体とされるすべての異状死体の検査が可能」であり、年間費用は約58億円とまで言い切っています。すごいぞ。
株式会社フリールは、代表取締役の平川雅之医師が立ち上げ、今回のAiサービスは財団法人Ai情報センターと連名でプレスリリースを出すぐらいですから、きっと根回しもバッチリなんでしょう。このビジネスがうまく軌道に乗ることを祈ります。