それにつけても金の欲しさよ


日本相撲協会公益法人認可に向け、年寄名跡親方株)を協会が引き取って管理する改革案が検討されていることが17日、複数の関係者への取材でわかった。親方の個人所有になっている名跡を、退職金を上乗せして段階的に協会が引き取ることを想定しており、協会の改革案づくりを進めている「ガバナンスの整備に関する独立委員会」(座長=奥島孝康・元早大総長)の答申にも盛り込まれる見通し。ただ、親方衆からの反発も予想され、この案に沿って改革が進むかは流動的だ。

 年寄名跡は現在、力士が引退後、協会に残るための「身分保証書」になっている。取得すれば、65歳の定年まで1千万円超の年収が約束されるため、億単位で取引されるケースもあるといわれる。

 新制度の公益法人では、幹部候補の資格が金銭で売買されることは許されないため、名跡をどう管理するかは、公益法人認可を目指すうえで大きな問題となっている。

 検討案では、親方への退職金を上乗せする形で段階的に協会が引き取り、以降は無償で引退力士に貸与する。退職金の上乗せ額は、1億〜1億5千万円程度が予想される。併せて、退職する親方に名跡の継承者を指名する権利を与える案も検討されている。

うーん、これは難しい問題です。年寄名跡、通称親方株は現在105家あります。なのですが、個人の間で多額の謝礼*1で譲渡・貸し借りされている不透明さが問題になっているのでしょう。
実際のところ、現役親方が自腹で部屋を開いて弟子を養成しても、定年後に親方株を相撲協会に返却するんだったら、その建てた部屋は無用の長物になってしまいます。だからこそ、検討案に「退職する親方に名跡の継承者を指名する権利」と書かれてるわけです。しかし・・・そしたら次は、その「指名者」争いに多額の謝礼が払われることになるのは容易に予想できますよねw 相撲協会が本当に透明性の高い親方株の運営を目指すのであれば、各部屋の運用費等も負担しないと...問題の根は深いです。

*1:若貴の二子山株で3億円という噂。立浪株での裁判で1億5千万円という判決が出ました