閉塞感ただようアメリカ社会


 「一生懸命働けば未来を切り開ける」と考える米国人が約55%にとどまり、約44%が否定的な見方を示していることが、米ギャラップ社が24日発表した世論調査で分かった。昨年と一昨年は同じ調査が実施されなかったものの、2008年から13ポイント下落し、過去10年で最低となった。

 長引く不況と高い失業率を背景に、努力次第で成功を勝ち取れる「アメリカンドリーム」が米国民の認識から消えつつある現状が浮き彫りとなった。(中略)

 調査は「一生懸命働くことで未来を切り開く機会が米国民にあるか」を質問。満足度で答える形で、そうした機会があり「とても満足」とした人が約21%、「いくらか満足」が約34%だった。一方、機会がなく「とても不満」は約20%、「いくらか不満」は約24%を記録した。01年から08年までは「満足」と答えた人が66〜77%と比較的高い数値を維持していた。

 調査は米紙USAトゥデーと共同で7〜9日に電話で実施され、対象は1018人。

21世紀のアメリカにおいて、徐々に「アメリカンドリーム」が消えつつあります。いや、元からなかったのかもしれませんが、リーマンショックを契機に大衆の目が覚めた、というのが正しいかもしれません。FacebookGoogle創始者は億万長者になりましたけど、彼らは元からハーバード・スタンフォード大の学生ですから・・・USAトゥデーの読者層からしたら、ハナっから雲の上の人です。
バブルがはじけてみれば、働いても日々の暮らしが精一杯で、未来を切り開くのは並大抵のことじゃありません。日本人は失われた20年で身に染みてますが、アメリカ人も同じ轍を踏むのか?それとも、楽観主義であることが美徳のアメリカ人らしく、別の風潮を生み出すのか?