その6択は難しい


スコットランドグラスゴー特有の英語のなまりに対する印象は随分と語られてきたが、「魅力的」と形容されることは、おそらくスコットランド西部以外ではまずないと言ってよいだろう。

しかし、新たな研究によると、日本の英語学習者はネイティブ・スピーカーの話す英語の中では、「グラスゴー弁」に最も好感を持っているという。(中略)

グラスゴー出身のマッケンジー氏にとって、今回の研究結果はいい意味で予想外だった。グラスゴーなまりは英国では、荒くて洗練されていないと見下されることが多い。また、スコットランド人のビリー・コノリーなどのコメディアンのおかげで、滑稽(こっけい)なものとして捉えられることも多い。マッケンジー氏が研究の中で、なまりの一例としてグラスゴー弁を調査に使ったのは、まさにそのためである。

同氏の研究では、500人を超える日本人にさまざまな発音の英語を聴かせた後、それぞれから想像される性格的印象について語ってもらった。使われたのは次の6つの発音だ。1)米国アラバマ州、2)米国オハイオ州、3)グラスゴー、4)スコットランドの標準英語、5)日本人なまりが強い英語、6)少し日本人なまりのある英語。
グラスゴーなまりの次に好感度が高かったのは、米国南部を代表するアラバマなまりだった。フライパンの上でバターを溶かすような巻き舌のあのなまりだ。一方、ニュース・キャスターが話すようなアメリカ標準英語や英国標準英語は、プレステージや権力といったものを強くイメージさせたようだが、親しみのある話し言葉とはみなされなかった。今回の研究では、節度、感じのよさ、面白さ、柔和さという特性を評価基準にした。
グラスゴーなまりとアメリカ南部まなりが日本人の間で共感を呼んだのは、日本人が柔和さや節度を魅力的な特性と考えている一方で、他国では必ずしもそうではないのが理由かもしれないとマッケンジー氏は語る。

整然とはしていない発音への強い好感は、日本の方言―特に大阪弁―を好む調査対象者の傾向と関係しているのかもしれない。大阪弁は冗談の落ちによく使われる。第1言語への姿勢が第2言語における差異に対する考え方に影響を及ぼす、というのがマッケンジー氏の理論だ。つまり、地域的に見られる日本語の差異に対して肯定な者ほど、英語での差異にも肯定的になる可能性が高いということである。調査対象者の約43%が大阪弁に好感を持ち、その語感について「感じがいい、面白い、柔らかい、思いやりがある」と表現した。

えええええええ〜、グラスゴー訛りが好感度 No.1って・・・あんな理解不能なのに(絶句) まぁこの6つの訛りの中では、もっともユニークかもしれません。それは、「こっけい」に分類されるものなら納得できますが、カナダ*1とか、もうちょっとマトモな地方も入れてほしかった。

*1:カナダ人の英語は聞きやすく、英語圏のアナウンサーは圧倒的にカナダ出身者が多い