専業主婦と年金問題≒無理が通れば道理が引っ込む


 野党は、政府の救済策をそのまま進めれば数兆円規模の財源が必要となる可能性があるにもかかわらず、厚生労働省が「課長通達」で対策を始めたことなどを問題視し、参院への細川厚労相の問責決議案提出も視野に追及する構えだ。

細川律夫厚生労働相は2日、年金の変更届を出し忘れた専業主婦に2年以上前の保険料支払いを免除する救済策(厚労省課長通達)の撤回を検討する考えを表明した。この通達をめぐっては、民主党政権が抜本的な法改正による救済を怠り、小手先の対応をとったとの批判があった。政府・民主党超党派による議員立法で早期解決を模索するが、届け出忘れの問題が生じた時期は政権交代前のため、自民、公明両党にも共同責任を負わせようという意図が見え隠れしている。
百万人単位の年金未納付問題を、厚労省課長通達で救済しようとしてたとか・・・ 役人が手間の少ない方法を選びたい気持ちもわかりますが、もうこの国の年金制度は破綻しまくってますね。
専業主婦の年金切り替え忘れ救済問題が、現民主党政権の責任か、旧自民党政権の責任かという議論もあがっているようです。個人的には責任論の前に不平等な制度を是正するのを先にしてほしいですね。そもそも第3号制度が導入されたのは昭和61年(1986年)なのですから、無理な制度を作り出した自民党の責任という方が説得力があります。1986年といえばバブル経済全盛期に向けて右肩上がりな時代ですね。5年後にバブルが崩壊して「失われた20年」に突入することも、その頃の働き盛り世代が引退する頃に財政が切迫しまくってることも、想像しなかったのかもしれません。でもオレが小学生のとき「あなたたちが大人になるときは、老人1人を成人3人で支える時代がきますよ」って授業で習ったぞ。その事実から目を背けて無理を通したから、今になって道理が通らなくなるだよ。せめて、そのツケは現老人世代で賄ってほしいのですが、あいつら強欲だから無理だろうなぁ。