グレーが20人?


 東京・国技館2階の会議室。23日夜、大相撲の八百長問題を調べている「特別調査委員会」の伊藤滋座長ら7人の委員が集まった。2月上旬の疑惑発覚から、もう7度目。八百長に関与した力士にどんな処分案を示すのか。議論に3時間をかけたこの夜も、結論は出なかった。

 調査委は聞き取り調査などにより、判断を下す材料を、実はすでに手中にしている。日本相撲協会が提供を受けた携帯電話のメールのやりとりで名前が出てくる者。そこに名前はないが、複数回の聞き取りで調査委が「黒」と認定した者。18日の6度目の会合の時点で、計20人を超えるとみられる力士が処分の対象になった。多くは自らの関与を認めていない。だが、ある委員は「証拠はそろった。否認していても、全員を処分する方針に変わりはない」と自信を見せる。

大相撲の八百長問題も、ようやっと決着がつきそうです。しかし関与した力士が20人とは多いですね・・・メール等に実名が出てたのは14人ではなかったでしょうか。「証拠はそろった」と調査委員会は鼻息が荒いですが、本当にクロなんですか?例えば安壮富士なんかは、かなり理不尽な疑い・取り調べを受けたようです。八百長に関与してた人間も「やってない」と言うでしょうが、本当に関与してない人間だって「やってない」としか言いようがありません。証拠提出しても身の潔白を証明できないとしたら・・・クロじゃなくて濡れ衣です。20人もの力士を角界から追放するなら、調査委員会には当人・関係者・ファンが納得する証拠を提示していただきたい。

安壮富士 (疑惑を持たれたことは)意味が分からない。頭ごなしに「(八百長を)してますよね」「認めてください」と言われた。やってもいないのに、そんなことを言われても困る。

 事情聴取は全関取を対象に行われ、安壮富士は1回目の聴取で携帯電話や預金通帳を提示していた。最近になって2度目が行われ、その場でのやりとりだという。理由や証拠を示されたわけではなく、一方的に決め付けて聴取に臨む調査委側の態度を批判した。

 安壮富士は、元幕内若ノ鵬八百長をした相手として、週刊誌上で名前を挙げた21人のうちの1人。調査委は「新聞、週刊誌の報道なども基礎資料としております」と説明している。一方、この日判明した強気の調査手法を取った裏には、他の力士らから関与の証言があったとも考えられる。
 ある調査委のメンバーは「メールのような確固たる証拠がない以上、より多くの証言を積み重ねる必要がある。『やっていない』という言葉を全部信用していては、調査委がいる意味がない。人間心理だから強く言ったり、やさしく言ったりする中で、何か変化があるかもしれないので」と、安壮富士への対応は、駆け引きの1つと説明した。