親心は遺伝子検査すらも受け入れる


遺伝子検査に大いに関心を有することが分かっている親に対するアンケート結果を解析したところ、成人期に発現する疾患のリスクを評価する遺伝子検査を自分の子供が受ける恩恵はリスクを上回るとみなしており、自分の子供にそのような検査を受けさせたいという傾向が強いという結果が得られました。
オリジナル論文→Parents' Attitudes Toward Pediatric Genetic Testing for Common Disease Risk. Tercyak K, et al. Pediatrics. EPub online April 18, 2011.
遺伝子検査に興味を持つ成人のうち、17歳以下の子どもを持つ219人にアンケートしたら、自分の子どもにおける成人病(大腸・皮膚・肺がん、心臓病、骨粗しょう症、高血圧、高コレステロール、2型糖尿病)になる遺伝リスクを検査したいという回答が多かった、という研究結果が発表されています。うーん、そもそも調査対象の時点でバイアス*1かかりまくりのような。現在の遺伝子検査で判明する疾患リスクは凄く曖昧なのですが、我が子のプライバシーを侵害してまで遺伝子検査を受けるメリットが分かりかねます。しかも、成人病・・・ 17歳以下なら、これからの生活態度でいくらでも発症を避けられるのに。親心は論理とはかけ離れているものなんでしょうか。

*1:新聞購読者に「新聞は必要だと思いますか?」って聞くのと同じ