もはや他人事ではない


これだけ皆さんにもう1つ、ご理解願いたいのは、今までは僕は日本に帰ってきてからは、全国でチェルノブイリの話をさせてもらいました。で、そのときに僕が話をしても、正直言って、日本の皆さんは、誰も自分のことしか考えてくれなかったです。どこかの対岸の火事のように私全然、関係ないわっていうように聞いていた。これは今回起こったときに、急に私にいろんなことを言ってくるときに、あれだけ言ったじゃないのという風に私言っているんです。これは日本国民が、ある意味では、これを逃げるんじゃなくて、正面から、まさに日本は、海外から見ますと汚染国になってしまったので、この事実だけは、しっかり捉えてください。逃げられません。いいですね、ですからそういう中で、そういう事実を知った上で今後、我々がまたどうやって生活を立て直していくか、っていうことを考えて欲しいんです。

ただし大人の場合は、これあまり気にしてもいけないと私は思っております。これだけは、これもご理解お願いしたいと思っております。

ベラルーシチェルノブイリの被害児の甲状腺がんの治療に5年半あたっていた、菅谷医師のお言葉です。申し訳ないけれど、遠いロシアの原発事故を「対岸の火事」としか思えないのは、仕方がなかったんじゃないでしょうか。その代わり、今回の福島原発事故で、日本全体どころか世界中が「自分のこと」として原子力発電を考えていると思います。これからは海外に出るたびに「汚染国・ニッポン」と見られるんでしょうが、それは逃げられないし、覚悟指定校と思います。