地域ブランド調査2013

地域ブランド調査2013|地域ブランドNEWS by ブランド総合研究所 (BRI)
なんとなくニュースで耳に挟むぐらいだったこの調査、2006年開始とのことで比較的新しいんですね。100市区町村ランキングの上位には地方都市が多い(横浜市鎌倉市)のに、都道府県ランキングでは東京都が4位… ちょっと不思議な結果です。調査方法を見ると「日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計」とあるので、おそらく、漠然と東京のイメージはいいけれど、23区などの具体的な地名には結びつかなかったのではないでしょうか。

学校健診から外され10年

色覚検査が学校健診から外されて10年…色覚異常に気付かずにトラブル続々 日本眼科医会が実態調査結果を発表
 ちょっと前に「色覚以上のせいで職業を諦めなくちゃいけない」という文章がはてブで話題になってましたが、そもそも小学校で色覚検査がなくなってることすら知りませんでした。学校の定期検診の必須項目から外されたのが2002年、それ以降も保護者の同意があれば任意で検査できたものの、ほとんど検査されなくなったそうです。検査がなくなった理由が「色覚異常があっても生活に支障がないことや、差別につながる恐れがあることなど」とのことなのですが、日本眼科医会が色覚異常者に対して実施したアンケート結果がすごいです。

  • 受診前に異常を認知していた本人(および保護者)は50.2%
  • 色覚に関するトラブルなどのエピソードは498件
    • 赤いチョークが見えずに読み飛ばし*1
    • 赤と茶の見分けが付かずに焼肉が焼けているか分からない
    • 血尿に気づかない

これの、どこが、「生活に支障がない」んだ…? 学会では「年少者で色覚に関するトラブルが起きやすい」と年少者の検査を呼びかけているそうですが、男性の20人に1人が抱える問題をこんな野放しにしちゃいけないでしょう。集団の検診がいじめを引き起こすって懸念なら、幼児検診でも就学前検診でもいいから、どっかでやっとくべき。

*1:これの恐ろしさは、参考書で赤いシートで重要部分が隠れてる状態が生涯続いてると考えるとわかると思う。小学校の授業とかチンプンカンプンでトラウマになるぜ

椿姫は移植ネズミを救う

http://mainichi.jp/select/news/20130913k0000e040136000c.html
これイグノーブル賞になってるけど、すごい研究なんですよ。心臓移植を受けたマウスは、何の治療もしないと7日で心拍が止まってしまう。でも色んな音楽を聞かせると寿命が伸びて、モーツァルトより効果があったのがオペラ椿姫だと。なんと100日も心拍が続いてたっていうんだから、処置なしマウスの14倍。マウスの寿命を考えると爆発的に効果があります。この研究を基に、ヒトの移植後ケアも改善されることを期待してますよ。

ハリー・ポッターと『幻の動物とその生息地』

BBC News - JK Rowling to pen Harry Potter spin-off film
ハリー・ポッターのスピンオフ映画が、ローリング氏の脚本で作られるそうです。ホグワーツ校指定教科書『幻の動物とその生息地』(カッパが出てきたやつ)の著書であるNewt Scamanderが主人公とのことで、物語はハリーが生まれる70年前のニューヨークから始まるとか。この記事の情報だけでワクワクします。これから執筆に入るということは、映画が公開されるのは何年後になるんでしょうねぇ。

XとYだけじゃない


 
 哺乳類の性別は「X」と「Y」という二つの性染色体の組み合わせによって決まるが、これら以外の染色体にも、性別の決定に欠かせない遺伝子があることを確認したと、京都大や理化学研究所などの研究チームが発表した。(中略)
 
 立花誠・京大准教授らは、発生過程のマウスの実験で、XでもYでもない第6染色体にある遺伝子「Jmjd1a」を働かないようにすると、Y染色体を持っていても約6割が雌になり、子どもも産むことを確認した。この遺伝子は人でもX、Y以外の第2染色体にある。
 
 性別を決める遺伝子としては、Y染色体にある「SRY」が知られており、雄の生殖器官を形成するよう指令を出す。
 
 今回の研究では、Jmjd1aが、SRYに活動を始めるように促すことも判明。Jmjd1aがうまく働かないと、SRYの指令が弱まり、Y染色体があっても雌になった。
 
 立花准教授は「人間でもY染色体を持つ女性が2万人に1人の割合で生まれている。その原因がこれで説明できるようになったのではないか」と話す。ただし、自分の性別に違和感を持つ「性同一性障害」とは無関係という。
オリジナル論文→Epigenetic Regulation of Mouse Sex Determination by the Histone Demethylase Jmjd1a. Kuroki S, et al. Science. 6 September 2013:Vol. 341 no. 6150 pp. 1106-1109.
性決定遺伝子として有名なSRYが、常染色体上の遺伝子からepigeneticな制御を受けているんですか。これはまた…面白いを通り越して、今までの運動競技における性別検査結果を揺さぶる研究結果ですね。だいたいY染色体をもつ女性が2万人に1人の割合で産まれてるということすら知りませんでした。彼女ら(彼ら?)は生殖性があるんでしょうか。世の中は不思議に満ちている。

口で聞くカエル

BBC News - Tiny Gardiner's frog listens with its mouth
オリジナル論文→How minute sooglossid frogs hear without a middle ear. Boistel R et al. PNAS. Advance Online Publication Early Edition 2 September 2013.
PNASの論文になぜかたどり着けなかったのですが、面白かったのでメモ。セイシェル諸島のGardiner's frogというカエルは、大人でも体長8mmほどの小さな種なのですが、中耳構造がないそうです。なので長らく「耳が聞こえない」(正しくは音が感知できない)と考えられていたのですが、甲高い声で鳴くし、その鳴き声が聞こえたら鳴きかえしたり、顔を音源の方にちゃんと向ける。つまり、音は聞こえている、と。今回の論文は、X線等の解析を用いて、耳ではなく口蓋を通して音を感知しているという発見が書かれているそうです。音といえば耳、という思い込みを打破する、面白い研究ですね。
【追記】
How minute sooglossid frogs hear without a middle ear | PNAS
アブストだけ読めました。口から骨伝導で内耳に音信号を伝えてるっぽい。ますます不思議。

意外なところが、手を上げた

日本経済新聞
ソニーが、イルミナと、医師向けサービスを展開してるM3と合弁会社を設立してゲノムバイオインフォに参戦するそうだ。最初に思ったのは「…たっかそうだなぁ」ということ。次に「だからといってバイオ畑の人の雇用が促進されそうじゃないな」ということですかね。アカデミアで細々とバイオインフォしてた人をたくさん採用するんじゃなくて、キーパーソンだけ分野の専門家を引っ張ってきて、あとは他畑のSEを移動・中途採用しそう。まぁ、産業化が進むのはいいことなんじゃないっすか?(完全に他人事)