歩きメール

 警視庁が、ひったくりで検挙した少年少女計110人に犯行時の模様などを尋ねたところ、狙われやすい状況が浮かび上がった。

 女性や高齢者が主な標的だったが、中には「携帯メールをしている人は、周囲への注意が欠けており、狙い目」との声もあった。同庁は注意を呼びかけるとともに、ひったくり犯の心理分析を続け、対策につなげたいとしている。(中略)
「携帯電話でメール中の人は狙いやすい」という回答もあった。携帯の画面に集中している人は、周囲に対する注意力がそがれがちで、ひったくり犯の標的になりやすいようだ。

歩きながら本を読むのは二宮尊徳ぐらいなものなのに、歩きながら携帯メールする人って多いよなぁ。どうしてだろう。後ろから見ててもフラフラしてて実に危ないと思ってはいたんですが、ひったくりの標的になってるとは。しかし歩きメールしてる人たちはメール中毒者だから、この記事を読んでも止めないだろうね。
ところで「ひったくりで検挙した少年少女」の手口がすごいです。ここまでくるとイタリアやスペインあたりのスリ集団に匹敵するよな。その頭を勉強に回せばよかったのに。

 捕まらないための手口も巧妙化していた。「目立たないよう黒い服を着る」「犯行後の着替えを用意する」といった回答のほか、「ひったくった後、仲間が被害者を助けるふりをして声をかけると、110番されない」などと話す少年もいたという。

会食会場では新型インフルエンザに注意

 川崎市で確認された感染者4人のうち3人は先月30日、都内で行われた結婚式後の会食に出席。会食には米国から帰国し感染が分かった東京都墨田区の女性が参加していた。千葉県でも会食に参加した看護師の女性(29)の感染が判明。ほかに東京都、埼玉県、山口県、神戸市でも感染者が確認された。 

なんだ首都圏でもヒト−ヒト感染が起きてるじゃないか。しかも米国帰りの感染者が会食会場でウィルスを撒き散らしていたらしい。これから6月の結婚式シーズンを迎えるのに恐ろしいことです。普段マスクしようが食事するときは無防備ですからね・・・NYで感染したという洗足学園の生徒も「ずっとマスクしていたのは私たちぐらい」と言いつつもダンスパーティでジュース回し飲みしてたらしい、という噂があるぐらいですし。
それよりアメリカの感染状況に収まる気配がありません。NYで新たに2名死亡したほかにアリゾナでも集団感染が続いているようです。アメリカは医療費が高額でよっぽど重症じゃないと病院に行かない人たちが多いですから、公式な感染者数よりはるかに多い人たちが感染してるんじゃないでしょうか。アメリカが培養地域になってる限りは、いくら他の国が封じ込めに躍起になっても感染者ゼロは難しいんじゃないでしょうか。よくも悪くもアメリカは現在の世界の中心地ですから。まぁどっちにしても善良な市民は手洗いうがいを続けるぐらいしかできることはないんだからドーンと大きく構えましょうか。

あなたは大変なものを取り上げました

 原田課長によると、指導員の欠員があり、一般公募に応募がなかったため、「欠員があるから、応募したらどうか」と原田容疑者に勧めた。選考は書類審査と面接で、いずれも原田課長がかかわっていた。停学の事実は市教委内では伏せていたという。

 市の規定では、臨時職員は大学在学中でも採用でき、停学中などの場合は理由を確認して判断するという。

これは斬新な切り返しですね。この京都教育大の事件については言及しないようにしてたんですが釣られてしまいました。この父親は停学の理由を「大学でのトラブルということだけ聞いていた」そうで、それだったら「家でゴロゴロしてるぐらいだったら父さんのところで働かないか?」という親心、美談ですんだのですが。父親が市教委青少年課長、紹介した勤務場所が学童保育の指導員っていうんだからブラックジョークも真っ青の展開です。退職の理由が「別にやりたいことがある」だったとか、もう現実社会で起こってることだと信じたくありません。
京都教育大の学長は「教育上の配慮」で事件を警察に通報しなかったそうですが、その意図と真逆の結果になってしまいましたね。事件が発覚した時点で迅速に通報してれば、ここまで執拗に報道され続けることもなかったでしょうし、原田容疑者が学童保育の指導員に潜り込むこともなかったでしょう。そして原田家は世帯主が公務員の職を失い、息子は顔も名前も知られた前科者になるわけだ。何より容疑者が更正するチャンスを取り上げてしまったのは、教育者として絶対にやってはいけないことだったと思いました。初動を間違えた影響が大きすぎる。

アメリカで一家心中が増えている?

 一家無理心中を英語でファミリサイド(familicide)という。親が子供を道連れにするというのは家制度のあった儒教文化圏独特の現象だと思っていた。離婚率5割、シングルマザーは当たり前、個人主義アメリカには一家心中は似合わない。そう思っていたのだが違ったようだ。

町山智浩さんのコラム。一家心中は日本的(儒教的)なのでアメリカでは理解されない、という話を聞いていた*1のですが、不況のせいかアメリカでも発生しているそうです。familicideって殺虫剤みたいだな、字面からすると「家族殺し」なんだが・・・と思ってググる大量殺人>家族殺し>一家無理心中というくくりになっているようです。日本語の「心中」にあたる英単語はmurder-suicideっぽい。
んで、本当にアメリカで一家心中が増えているのかというと、Googleニュースから見るにポツポツは起こっているようです。ただ元来は皆無に近い状態だったのが、数件おこっているから注目を集めているようで。
Familicide: Why Parents Kill Kids and Themselves - ABC News
Economy not full cause of baffling 'familicide' cases - USA Today
まぁ確かに連発してるけど日本ほどじゃないという件数。それより「不況のせいで訳わかんない殺人パターンが発生してるけど不気味じゃね?」って印象を受けました。
ところでABCニュースの記事が下敷きになってるんなら参考記事を書いたほうがいいっすよ>町山さん

*1:アメリカで一家心中の話をしても「恐ろしい身勝手な殺人事件」としか理解してもらえず、日本人が抱いている「もう現世ではどうしようもないから一緒に逝こう」というもののあはれ感は説明しきれなかった経験あり